女のいない男たち   

村上春樹著『女のいない男たち』を読む。

女性に去られた男という括りの6偏からなる短編集。
括りはわかった。
このテーマで短編を書くという経緯も、タイトルの由来も、まえがきに記されている。
でも、それでも、なぜこのタイトルなのだろうかと思った。

へミングウエイのタイトルでもある「Men Without Women」をあえて即物的にこうした、とは書いてあって、それはなんだかわかる気もするのだけれど、「去られた」と「いない」は違うと思う。
否定的に言ってるわけではなくて、あえて「いない」にした、なぜか「去られた」より濃密に漂う空虚な感じが、意図するところだったのだろうかと思ったりした。

村上春樹は、短編の方が面白いと私は思う。
今回の世界が好きか、と問われるとちょっと首をひねってしまうけれど、面白かった。
思わせぶりだったり、閉じられた世界であることが示唆されたり、不気味だったり、静かな狂気だったり、大好きだった『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』の頃までの村上春樹を想って、ちょっとしんみりしたりした。
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by kuni19530806 | 2014-09-13 23:24 | 読書

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