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楽園のカンヴァス   

かなり前からトイレのリフォームをしようと思っていたのだが、やっと重い腰を上げて、以前勤めていた会社経由で見積に来てもらった。

1階と2階にウォシュレット(これはTOTOの登録商標名ですけどね)を付けりゃあいい、ぐらいに思っていて、しかも1階はもともと付いていて壊れたまま(何年もそのままだったというテイタラク)なので、あわよくば直して使えるかも、ぐらいに甘く考えていたが、修理はもう無理とのことで、プラス、さすが築29年ともなると、壁や床材にガタが来ていて、15年ぐらいなら便器だけの取り替えでもまだしばらく持つけれど、25年を越えると、いずれ直すことになりそうだし、既にかなり傷んでいるので、一緒にそれもリフォームした方がいいですよという話になり(もちろん、ムリヤリ勧めるようなことはされないわけですが)、確かに、あらためて見ると劣化がかなり激しいな特に壁は、と思うに至り、でも2つのトイレのリフォームともなると、いくら元社員価格で勉強してもらってもかなり金額が嵩み、ああ頭の痛い・・年明けです。


原田マハ『楽園のカンヴァス』を読む。
前から話題になっていることは漏れ聞き及んでいましたが、やっと読むことができました。

う~ん。
すごく面白かったし、なにより作者のアンリ・ルソーへの愛を強く感じたし、読後感も悪くなかったし、なんていうか、悪口を言いづらい小説なのだけれど、う~ん。
「物語」の部分、20世紀初頭のパリ、ルソーをはじめとして、ピカソ、ヤドヴィガ、そしてその夫、のところはすごく、ものすごく魅力的だったし、「物語」の書き手に至っちゃ、「ヤラレタ!」感いっぱいで良かったのですが、1983年のバーゼル、特にティム・ブラウンとオリエ・ハヤカワの部分にあまり魅力を感じなかったんだよなあ。

ネタバレになってしまいますが、やっぱりこの小説の肝は、ティムとオリエがいかに心を通わすかというところだと。
7日間のあれこれ、という日にちの制約はあるにせよ、その肝がていねいに描かれてなくて、性急な感じが否めない。
っていうか、私にはティムが全然魅力的じゃなかった。
なので、エンディングも心が掴まれなかった、ということです。
それと、真絵の存在も中途半端で物足りなかった。
続編を書く予定なのだろうか。

でも、そのかわり、ルソーはホントに魅力的でした。
もしかしたら、この小説はそれさえあればいいのかも。

楽園のカンヴァス_a0099446_13240446.jpg


by kuni19530806 | 2014-01-17 13:24 | 読書

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