なんらかの事情   

岸本佐知子著『なんらかの事情』を読む。
初めて読みました。
今、一瞬、「恥ずかしながら初めて読みました」と書きそうになったけれど、恥ずかしいなんてことはありません。
あぶないあぶない。
ちょっと今、岸本さんを崇拝している人のブログを読んでしまったもので、うっかりそんな気になりかけた。

通常、「エッセイ」と聞いて思い描く世界ではないので幻惑されます。
書き出しはまるで正統派エッセイのようなので尚更です。
最初はふつうの身辺雑記風なのに、徐々に著者独特の脳内宇宙が開示され、そこに引き摺り込まれ、着地点は全く知らない場所にいる感じです。
いつもの場所に少し似ているけれど明らかに違う場所・・パラレルワールドに連れて来られたみたいな。
それが、さして長くない文章ひとつひとつ(エッセイの数は全部で47個あります)にほぼあたりまえのように起こってるのがスゴイです。
これはもう、著者の引き摺り込みスキルがハイレベルか、よほどの変わり者か。
きっとどっちも、なのでしょう。

読後感にフシギと異次元感はありませんでした。
パラレルワールドって、今いる世界を強く認識しているからこそ、そこがパラレルワールドだとわかるのね、というか、一周まわってもとの場所に着地したというか、夢から覚めて現実に立ち返ったというか。

つまんない感想しか書けなかったけれど、すごく面白かったです。
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by kuni19530806 | 2013-01-03 19:46 | 読書

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