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歩く   

やっと、ようやく、どうにかこうにか、暑さもやわらいで外歩きに最適なシーズン到来です。
最適シーズンは短いので心して歩かなければ!!

そんなわけで、今日は出張先の本社(?)まで徒歩で行きました。
45分ぐらい。
ついでに、本社から職場に戻るときも、最寄りの駅のひとつ手前までバスで行ってそこから歩きました。
25分ぐらい。
今日はトータルで100分ぐらい歩いた。
距離にすればどのぐらいなんだろう。
残念なのは、このところ毎日装着していた万歩計を今日に限って忘れたことだ。

歩くのは気持ち良かった。
特に、職場へ戻る道すがらは何度かバスや車で通過したことはあるものの歩くのは初めてで、新鮮だった。
川べりの遊歩道兼サイクリングロードは、片側はあたりまえだけれど川。
つり船や個人所有のヨットやクルーザー(よくわからないけど)の駐船場(?)になっていて、つり船は別として「このご時世にいかにも維持費がかかりそうな船舶を保有してる人がこんだけいるんだー」と感慨深く思うほどの数のヨットやクルーザー(よくわからないけど)が停泊していた。
そしてもう片側は民家群。
秋の味覚の木々がうっそうと取り囲んでいる家々が連なっていたりして、両側の風景がおよそ東京とは思えず面白かった。

いつもとは違う経路で職場に向かったことと、職場が高さのない2F建てということで、歩いていたらそれまで全く気配を感じさせなかった職場が突如、左側のけっこう間近に出現してちょっとビックリした。
もちろん、目星は付いていたわけだが、それでも「おおっ!」と思った。
そして、自分がその周囲からはかなり浮いている、高くはないけれど割と嵩のあるアバンギャルドな外見の建物にもう2年も棲息していることにしみじみした。

そうか、2年か。
2年前に越してきた。
2年前の今頃は、職場の内装もレイアウトも商品も表示(サイン)も、オープンに向けてのマニュアルも印刷物もお手伝いの業者さんとの仕事のすり合わせも、ついでに言うと自分の足の骨折の治癒状況も、要するになにもかも、中途半端で先の見通しが立たなくて、心底途方に暮れていた。
今思えば、よく乗り切ったなあ。
実際、乗り切ったと言えるのかどうかは別として。
そうか、2年か。

そして1年前の今頃は、イベントのために浅生ハルミンさんと猫ストーカーをした。
ハルミンさんは、キレイで可愛くて子供っぽくてアーティスティックで変わり者で賢そうで、とても素敵な人だった。
表現者として世に出る人というのはこういう人なのだなあと思った。
ちょっと、ほんのちょっとだけ玉砕気分になった。
「表現者としての世」の範囲というか範疇は人それぞれ違っているし、ハルミンさんの一般的知名度がどのぐらいなのか私にはよくわからないが、そういうマーケティングリサーチ的しゃらくさい定義はどうでもよくて、ただ曖昧に「この人は世に出るべき表現者だ」と思ったのだ。
その思いは今も変わらない。

あれからさらに1年。
2年前も1年前も、起こったことや感じたことはなにもかも、リアルタイムの自分の血肉(たとえそれが澱んだ血や要らない肉でも)になっているのだろうなとは思いつつ、だからといってそれを活かす人生を今歩んでいるとも思えず、相変わらず途方に暮れ、相変わらずいろんなことにちょっと玉砕されてばかりだ。

とりあえず、この秋冬は歩いてみよう。
自分の新機軸は見つからないまでも、今日、不意に職場が左側に出現したときのように、停滞して閉塞した気持ちにちょっとした波風が立つ瞬間がまたあるかもしれない。

私のようなちまちました人間は、旅や芸術などで丸ごと新たな気分になるより、いつもの場所、いつもの人間関係にほんの少し波風を感じる方が、むしろよりより新鮮さを覚えるというか、まあ、われながらちまちまっぷりにも程がある!と思わないでもないが、そんな感じなのであった。

あ、本の感想を書くつもりだったのに。

by kuni19530806 | 2012-10-12 23:21 | その他

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