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薬屋のタバサ   

東直子著『薬屋のタバサ』を読む。

歌人としては知っていましたが、小説を書いていることは知りませんでした。

こういう方向の幻想的な小説、久々に読んだ気がします。
それまでの生活から離れ、知らない街にたどり着いた主人公ゆみは、平山タバサという薬剤師(医師の免許も持つ)の男の経営する薬局で暮らすようになります。
タバサも住民も街そのものも得体の知れない幻惑感があって、それをゆみは不可解に思いながらも、絡め取られて行くように根を下ろして行きます。

とにかく、タバサが繊細で怖くて色っぽい。
年齢や容貌について詳しく書かれていないところがまた。

妖しい夢に付き合わされているような小説は実はあまり好きではなく、これもそうだったのですが、なんだか一気に読んでしまいました。
作者の力?

表紙のイメージはちょっと違うと思う。
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by kuni19530806 | 2013-10-30 22:27 | 読書 | Trackback | Comments(0)

総理の夫   

原田マハ著『総理の夫』を読む。

ハラダマハってずっと回文だと思ってました。
それ前提のマハなのかと。

話題になった『楽園のカンヴァス』は未読です。
そっちを先に読めばよかったかなあ。

文章力のある人だとは思うし、読みやすいし、悪くないし、つまらないわけじゃないけど、ガツンときたりグッときたり引っかかったり圧倒されたり・・とにかく、自分を持っていかれそうになることがなかった。

ベタで分かりやすい人物造形、意外に見える展開すら予想を裏切らない予定調和な進行、ラストの事件(?)も「そう来ると思った!」だし。
それでも、もうちょっと登場人物にクセがあれば乗れたように思います。
名家のおぼっちゃまで、頭脳明晰で、イケメンで、浮世離れした天然の、でも何よりも妻を愛する主人公が、私にはあまり魅力的じゃなかったんですよねえ。

ドラマ化されそう。
総理、相馬凛子は天海祐希・・じゃ、あたりまえ過ぎるか。
菅野美穂とか吉瀬美智子?
設定年齢がちょっと合わないけれど、ワタシ的には樋口可南子さんが一推しなのですが。

夫の相馬日和は誰がいいだろう。
長谷川博己?
この前、あさイチで見た印象だけですが。
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by kuni19530806 | 2013-10-21 20:50 | 読書 | Trackback | Comments(0)

眼福な一日   

有志と建物散策に行って来ました。
当初の目的は必ずしも建物散策ではなかったのですが、日本民藝館→旧前田公爵邸洋館→和館 コースはみっちり建物散策の旅でした。

京王井の頭線の駒場東大前駅には初めて降りたかも。
東京の山の手の私鉄駅特有の、上品でちょっと閉鎖的な雰囲気が漂う街でした。
大邸宅というわけではないけれど、独自の審美眼を持ってそうな、ハイソでお金持ち臭が香る家が多かった。
外壁に複数の異なる小皿を埋め込んでいる洋風のお宅や、何かの記念館?と思わせるような重厚な日本家屋とかもあった。

日本民藝館、ステキでした。
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一度行ってみたいとずっと思っていたくせに、この館の創設者の知識も全くなく、よく言えばフラット、実際は考えなし、の訪問。
展示されている品々がことごとく好みで、特に布と食器は身近な分、欲しくなってしまった。
スリップウェアというのも初めて知りました。
一緒に行ったH嬢に教えてもらったのだけど、H嬢はホント、いろんなことを知っているなあ。
私がH嬢より詳しいのはお笑い芸人のことぐらいじゃなかろうか。

日本民藝館は建物や家具が本当に重厚で、でも威圧感はあまりなくて、気持ちが落ち着く場所でした。

イタリアンランチ後(お店の人がやけに感じ良かった)は、駒場公園内の旧前田公爵邸へ。
ここもよかったー。
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広い!
金持ち!
見学無料というのもポイントが高い!
ちょっと肌寒いくらいのお天気でしたが、歩くとちょうどよくて、和館の庭の眺めは、紅葉の時期はさぞや、と思わせる風情で、まったりしました。
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11月の下旬か12月の上旬、また行きたい。
行く。
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by kuni19530806 | 2013-10-18 23:58 | お出かけ | Trackback | Comments(0)

昨夜のカレー、明日のパン   

木皿泉さんの『昨夜のカレー、明日のパン』を読む。

ドラマ「すいか」の重度フリークの私としては、その脚本を書いた木皿泉さんの初小説ということで、期待して読みました。
うん、期待どおりだった。

若くして夫である一樹を亡くしたテツコは、一樹の父親のギフ(義父)と一樹亡き後も一緒に暮らします。
この本は、このふたりを軸に、ふたりの住む家の隣人タカラや、一樹の従兄弟虎尾、テツコの恋人岩井、ギフの亡き妻夕子などの姿が描かれます。
まあ、こぞってちょっと風変わりな人物達の連作短編集です。

木皿さんの描く世界は、根底のテーマやその都度その都度の気持ちのリアリティに重きを置く分、シチュエーションや展開はわりと行き当たりばったりというか、整合性がとれていなかったりします。
細部の設定があいまいだったり、伏線的なことが最後まで回収されずに終わったり。
でも、誤解を恐れずに言うと、そのいいかげんさが好きなんだよねえ、私。

その世界に触れると、きっちりしたがんじがらめな正しさがないがしろにされている(?)分、一般常識とか固定観念から開放される気がします。
無自覚に「普通」という道を自動運転で走行しがちな自分に、「今はそれより大事な用件があるんじゃない?」とか、「もっと違う道のことを考えてみた?」と問いかけられているような、でも同時にいろんなことを赦されているような、安堵感を覚えます。

木皿さんのテーマはいつも「人は変わる」「人は変われる」です。
そして「変わる」ことの中には死が含まれます。
それも色濃く、日常的に。
生きることから見える死、死から見える生、それがことさら並列で垣根なく、愛おしく描かれます。

モテ男子だった一樹が結婚相手としてテツコを選び、それを意外に思った虎尾。
「もっと選べるはずなのに」と言う虎尾に対する一樹のセリフがまさに木皿ワールド。
「こーゆーのは選ぶもんじゃないんだ」
(中略)
「まぁな、オレの人生、まだまだ続くわけだし、なるたけ、気持ちよく生きてゆきたいし。お前にはわかんないかもしれないけれど、欲しいとか、似合うとか、人生には、それ以上のものがあるんだって」

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by kuni19530806 | 2013-10-16 21:59 | 読書 | Trackback | Comments(0)

近所の自然動物園&日本庭園アルバム   

面会の往復、バスに乗ってる場合じゃないでしょ!?
というくらいのお散歩日和なので、帰りは歩いてみました。
病院が近くなってうれしい。
義母も元気になってきたし。

リスザルって、リスに似てるサルってわけじゃないのであった、と見るたびに思い出します。
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なんだか果物にも見えるてんこ盛りのプレーリードッグ。
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違うてんこ盛り。
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カンガルーではなく、ワラビーです。
すごい人だかりでした。

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さすが、衰えない人気。
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日本庭園。
隣の動物園と遊具で子供達が大騒ぎしているのが信じられない別世界感。
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by kuni19530806 | 2013-10-13 16:21 | お出かけ | Trackback | Comments(0)

世界地図の下書き   

朝井リョウ『世界地図の下書き』を読む。

桐島も何者もチア男子も読んでません。
今回が初めての朝井本です。

小説は、できれば先入観なしに読みたい、とずっと思ってました。
作家の年齢とか性別とか経歴とか、そんなものは作品そのものには関係ない、っていうか、むしろ、よけいな情報は読書の邪魔だと。

最近は特にそこにこだわりはなくなったような気がします。
少しでも話題になった小説に対しては、先入観を植えつけられるような情報を完全に遮断することなど困難な世の中だし、自分の心の芯にヒットするような作品は、事前情報や先入観を凌駕する力があるものだ、と経験上、思い知ったから。
そもそも、ある程度の事前情報を得たからこそ、「読もう」と思うことがほとんどですからね。
ジャケ買い、作家やタイトル買いは、ホント少数だし。

で、『世界地図の下書き』です。
どうしてこれを読もうと思ったのか、自分でもよくわかりません。
図書館で予約してかなりの順番を並んで借りたのに、そのときの(とは言ってもたかだか2ヶ月前)自分の心理を全く覚えていないのです。

話題の作家に貪欲に食いつく方ではありません。
ましてや、話題の新刊を人より先に図書館で借りることに躍起になっている人をわりと冷たい目で見る性分です。
なので、どこかでそそられる書評を読んだから予約の列に並ぶ気になった、としか思えないのですが、それがどこの誰のものだったかも覚えていません。
とにかく、初朝井。

朝井リョウ情報が全くない状態で読んだら、「けっこう面白かった」かもしれません。
でも、年齢とか作家としての経歴とか過去の作品のイメージがうっすらと予備知識としてインプットされた環境下(?)だと、「他の作家のグッとくるYA小説を今までいっぱい読んだ気がするので、この人が今回あえてこの分野を書こうとした必然性というか説得力が作品中からぐいぐい立ち上って感じられなかった」と思ってしまった。
他の作品を読んでいないのに「今回」と思うことが矛盾しているとは思いつつ、でもそう思ってしまいました。

感性とか、瑞々しさとか、既成概念の打破、みたいなことに若いくせに逃げない文章にはすごく好感が持てたのですけど。

これはやはり、桐島や何者やチア男子を読むべきかもな。
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by kuni19530806 | 2013-10-11 23:53 | 読書 | Trackback | Comments(0)

ユー・ガット・メール   

そんなわけで『ユー・ガット・メール』です。

そっかー、この映画は1998年、今から15年前なんだ。
そんなに前!?なのか、そんなもんだと思ってたよ、なのか、自分でもよくわかりません。
ただ、このメグ・ライアンが、彼女の映画の中で私はいっとう好き、であることは確かです。

最近、顔が変わっちゃったしな、メグ。
持ち直してる写真もあるけど、ジョーカーっぽいのでビックリした写真も。
くちびるにヒアルロン酸でも注入したのか、メラニー・グリフィスっぽいのもあって、往年の愛くるしさよいずこ、と思ったりしました。

しょうがないんだけどね、加齢は。
一般人と違って、女優さんは「しょうがない」と言ってもいられないのかもしれない、そこが大変なんでしょうけど。
愛くるしいタイプはなおのこと、年齢が目立つし。
そもそも、トシくっただの老けただの、私がここに書くこと自体、天に唾しているだけなんですけどね。
女優じゃないからいいんですけど(?)。

この映画のメグ・ライアンは、若過ぎないところがすごく魅力的というか、表情がすこぶるチャーミング。

若いお嬢さんに戻りたいとは思わないけれど、自分もこのぐらいの年齢(30代後半?)をちゃんとやってくればよかったかも、とちょっとだけ思いました。
「ちゃんと」がオシャレぐらいしか思いつかないのですけど。

とにかく、この映画の彼女のファッションはどストライクです。

首が詰まり気味の真っ白いTシャツ。
上品なグレーやベージュのアンサンブル。
アンサンブルのカーディガンはTシャツの上にも羽織ったり。
黒のハイネックのセーター。
第1ボタンまで留めた白いシャツ。
コンパクトなジャンパースカート。
足元は黒のタイツに黒い靴。
麻が混じった、でも重すぎないワンピース。
フワッとしたカーディガン。
ストライプのパジャマ。
ダボっとしたチノパン。
・・あとなんかあったっけ?
どれもこれも、大好き。
そういえば、派手な色や柄物は一切着てない。

ヘアスタイルもいいなあ。

ほとんど忘れかけていたストーリーも、今回あらためて見たら、ちょっとグッと来てしまった。
ほとんど違うのに、自分の境遇に重ね合わせたりして。
もう一度書きますけど、ほとんど違うのに。
でも、最初に見た15年前は今ひとつピンと来なかった書店を取り巻く事情が年月を経て、ずいぶんリアルに感じられるようになりました。

最後にまたオシャレに戻りますが
私はオシャレじゃないし、センスも確固たるポリシーも全然ないので、その分、すぐ影響されます。
この映画を見て、今は「気分はメグ・ライアン」です。

笑わば笑え。
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by kuni19530806 | 2013-10-08 17:13 | 映画 | Trackback | Comments(2)

長いグレーゾーン歴   

居住区の国保検診に行く。

以前は、区民検診というと、近くの小学校にレントゲン車が来て、体育館を間仕切りして行列を作って受診したものですが、今は昔。
近所の検査センターに予約して受けに行けます。
予約はwebでも可。
行くと、既に受診者のカルテと名入りのリストバンドができていて、そこに付いているQRコードで全て管理され、各検査に進むシステム。

基本検診だけ申し込んだところ、尿検査、血液検査、心電図、問診、で終了。
レントゲンは?と聞いたところ、肺ガン検診に組み込まれている、とのことだったので、急遽肺ガン検診も受診しました。

問診時には血液検査の結果がすでに出ていて、それを踏まえての問診だった。
早い!
帰りには、「きょうの健康診査ガイダンス 速報値」と称した小冊子が渡され、開くと、私の血液検査の結果が数字になっているばかりかグラフにまでなっていて、その結果に合わせたアドバイスが載っていた。

2年ぐらい前まで、私はコレステロールも中性脂肪も体脂肪率も高めで、血糖値もまるでその一端のようだったが、ここ1年、血糖値を下げるために、食事や運動に注意したところ、血糖値以外は軒並みグンと下がり、特に体脂肪率は、思わず三度見するぐらい低くなっていた。
30代の頃の値。
ひゃっほー。
家でのヨガ、スクワット、腹筋を最近マジメにやってるせいかも。

なのになのに、HbA1は下がらず。
上がりもしないが、下がらない。
また専門医に相談に行こうかなあ。
ただ、まだブラックではなくグレーゾーン。
長いなあ、グレーゾーン。
総括文言は「あなたの健康診断の結果は、『病気と呼べる段階ではないものの注意したい項目がある』です」だと。

健康診断が終わったから、というわけではないが、夕食は天ぷら。
ただし、野菜中心。
春菊と玉ねぎと海苔と舞茸と竹輪を揚げました。
かぼちゃも揚げようかと思ったが、大量になり過ぎるのでこっちは煮た。

食べ過ぎた。
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おまけ、昨日通りかかった場所。
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by kuni19530806 | 2013-10-07 20:37 | その他 | Trackback | Comments(0)

リハビリについて   

リハビリ病院に転院して実質5日、義母はわりと元気にリハビリに取り組んでいます。

一般病院とリハビリ専門病院って、基本的なことからいろいろ違うんだなあと勉強になる日々。
まず、一日のリハビリに費やす時間が違います。
一般病院は1時間、専門病院は2時間までやってもらえるらしいです。
今、なにげに「やってもらえる」と書いてしまいましたが、専門病院はそういう感覚ではダメなのでした。
患者も家族も、能動的なリハビリ参加が望まれます。
自分が設定した目標に向かっての訓練所、という感じかも。

一般病院や通いのリハビリ施設は、損なわれた機能の回復、もしくは現状維持という、わりと漠然とした目標に向かって、わりと漠然とした介助、が主眼のようですが、専門病院の目標は具体的です。
杖を使わずに外を、どこそこまで歩きたいとか、日常の家事を●●までやれるようになりたいとか。

そこに到達するためには、どんなリハビリをどの程度する必要があるのか、そもそも、現時点では目標に対してどの段階なのかが、数字になって定期的に評価されたりします。
もちろん、その評価は、目標によって違います。
家の環境や家族の状況によっても。
そのために、作業療法士や理学療法士に、家の間取りや段差、作業動線、家族の在宅時間などの申告をすることが必須だったりします。

家族のリハビリ見学も、ただぼおっと見ていることは許されず、階段移動の際に付き添うときはこのポジションで、ここに気をつけ、こういう事態に備える、的な具体的な説明があったりします。
うかうかしていられません。
逆に言うと、今まではうかうかしていたのかもしれません。
リハビリをするのは本人で、自分はそれを見守る立場、みたいな。
転倒防止は、本人のリハビリの頑張りと、手すりや段差への配慮、で対応するものだ、と。

でも、同じ家で暮らす以上、家族の努力も必要なのだなあと思い知らされている5日間です。
今までも、頭ではわかっていたつもりだった。
でも実はわかっていなかった。

こんな風に書くと、これからも自分は家に縛られ、外出もままならなくなることを覚悟しているかのようですが、そういうわけではありません。
覚悟はできていません。

義母がこの先どこまで回復し、どういう状態でリハビリ専門病院を退院することになるかはわかりません。
なので、そのときになって「最新情報」をもとにいろいろ考えることになると思います。
ただ、今の段階で、リハビリというものに対する認識を新たにした、ということを書きたかっただけです。
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by kuni19530806 | 2013-10-05 23:39 | その他 | Trackback | Comments(2)

窓の向こうのガーシュウィン   

宮下奈都『窓の向こうのガーシュウイン』を読む。

宮下さんの小説、やはり音楽がモチーフのなにかを読んでて、そのとき「わー、この人、けっこう好きかも」と思い、他の小説も読んでみようと思っていたのだけれど、けっこう間があいてしまった。
これ、好きです私。

ちょっとちぐはぐな家庭に生まれ育った、生きづらさを抱えたヒロインって、ある意味、小説においてはベタで、ともすれば陳腐な物語になってしまいがち。
誤解を恐れずに書くと、この小説も相当陳腐な話だ。
未熟児で生まれたのに保育器に入れてもらえなかったとか、父親がふらっと家を出たまま何年も帰って来ないとか、ヒロインは人の話を聞く力に欠けている自覚がある、とか。

本当に陳腐なのは、それらではなく、そういう背景があってひっそり諦めて20年近い人生を生きてきたヒロインなのに、なんだかんだ言って彼女は実に聡明で、理解者達に出会える僥倖に恵まれ・・・というところ、じゃないだろうか。
あれ、全く誉めてないな。
でも、好きなんです私。

心にヒットしたのは、実はまだ世の中への警戒でガチガチになっている前半のヒロイン佐古さんの独白箇所が多かった。
たとえば
【いろんなことに名前をつけて分類し、整理整頓してできるだけ堆く積み重ねていく訓練をするところが学校だろう。】とか。

名前をつけて分類、しない方がいいことも世の中にはいっぱいある、が私の持論です。
持論と言うとなんだかアレですが、名前をつけることで、ちょっとした事象や感情、傾向が一人歩きしてモンスター化したり、思考停止することってすごくいっぱいあると思うし(命名されたものに当てはめることで安心するから)、分類は、四捨五入的なことをして鋳型に嵌めることでもあるので、いちばん大切なイガイガした部分にヤスリをかけるようなものでもある。

リアルタイムでは、バリバリ学校に順応していたタイプの自分が今更言うのもなんなんですけどね。

この人の小説は、仮眠している自分のいろんな感情を起こすなあ。
だから好きなんだろうな、私。

あと、表紙も好きです。
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by kuni19530806 | 2013-10-04 20:37 | 読書 | Trackback | Comments(0)