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夏目家順路   

父親のことから一週間が過ぎ、「あまちゃん」も大団円を迎え、キャップを開けたまま一昼夜置きっぱなしにしたコーラのごとく気が抜けた土曜日です。

「あまちゃん」、前半は、慣れない仕事と家のことに翻弄されていたのでほとんど見てませんでしたが、7月からはがっつりハマっていました。
特に終盤は昼あまを録画し、1時のニュースの高瀬アナウンサーのあま受けまでコミで楽しみにするような、ちょっと気色悪い視聴者に成り下がっていました。

そんななか、義母が週明けに転院することとなりました。
わりあい家に近い、リハビリ専門病院へ。
圧迫骨折の痛みも引き(くっついたのかどうかは不明)、コルセット装着のまま、また本格的なリハビリを開始し、このままだと近々退院、ということになりそうなのですが、家での生活は本人も家族もまだ不安があり、週4でリハビリに通って頑張るとはいっても、残りの3日は家でほぼじっとしていることになりそうなので、ここは専門病院でもうしばらくじっくりとリハビリを、と相談していたのでした。

リハビリ専門病院はどこも混んでいて、ベッドの空き待ちだと言われたのですが、思いのほか早く空きが出、移ることになりました。

半年前は、こんな展開になるとは思わなかった。
義母の入院や手術や再入院、父親の死、そういう、ちょっと大きめの出来事はなくても、半年後の自分の状況など予想はできません。
予想できない展開の連続です、人生なんて(ふっ)。
でも、やっぱり、こんな展開になるとはなあ。


先々週ぐらい、図書館に行って、棚をなんとなく見て、朝倉かすみさんの『夏目家順路』という本を借りました。
予備知識は全くなくて、朝倉さん、最近読んでないなあと思って手にとっただけです。
そしたら、70代の男が脳梗塞で突然死する、いわばお葬式の話でビックリ。
残された子供達や友人がそれでバタバタしたり、父親を思ったり、過去に心を飛ばす話でした。
なんたるシンクロ!と思いました。
穿った見方をすれば、父親が選ばせたってこと?とかね。

朝倉さんの小説だから、やっぱり濃かった。
予定調和な感じは全くなく、優しいのか残酷なのかわからず、登場人物それぞれを、善人なのか悪人なのか、とか考えるのは意味がないことだとも思いました。

しかし、どうしてこのタイミングにこの小説!?でした。

ところで、今回の父親の件は、さいたま市浦和区のセレモニーホールを使ったのですが、担当の女性は、ご主人が福島市だというし、納棺師の女性も子どもの頃に喜多方に住んでいたというし、埼玉県における福島県人の多さをあらためて実感しました。
東北の人間は、東京に出てきても、帰省しやすい北方面に住みがちってことですかね。
私はそういうことを考えたことが一度もなかったけれど。
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by kuni19530806 | 2013-09-28 11:21 | 読書

マザーウォーターとかかもめ食堂とか   

以前、働いていた図書館の図書館だよりで発表していた小説もどきを、このたびこちらに発表することにしたというのは、9/1付けのこの日記に書きましたが、今日から第二弾「博の愛した数式」を載せています。
今回は前後編の2回分載です。
よかったら読んで下され。

待合室で、いつ呼ばれるかわからない順番を待っているような日々が続いています。
父親の死に対してのこの言い方は不謹慎なのかもしれないけれど、「待機」という表現がいちばん妥当な感じで、携帯を手放せず、ドタキャンが難しい予定も立てられず、物理的には空いている時間も多いのですが、気分的には落ち着かない毎日です。

父親のところには週に3回ぐらい行っていますが、正直、疲れます。
往復の時間や面会でのあれこれが疲れるというより、なんだかんだ言って、自分はもうしばらく、あまり心底、気が休まっていないなあという自覚によるもののような。
そんなものは気の持ちよう、と一蹴したいところですが、母親や長兄のときのことをしょっちゅう思い出すのもちょっとしんどい。

父親に対しては、親子の情は湧かないなりに自分で折り合いをつけて通っているつもりですが、そういう私を評して無自覚な善意の人が「いろいろあって思いは複雑だろうけれど、それでも親子だからね」としたり顔でうなずかれることには脱力します。
私の折り合いはそこじゃないので。
別にいいんだけど。
いちいち否定もしないし。

空いた時間に家で「マザーウォーター」のDVDをよく見ています。
特に大好きな映画というわけではなく、たまたま先日、CSでやっていたのを録画しただけなのですが、美味しそうな食事と、好みのファッションやインテリアと、どこから見ても、どこで停めても気にならない内容、が今はとてもラクなのです。
ホレタハレタの展開がないことも。

読んだ本のこととか書いてなかった。
忘れちまった。
そうそう。
群よう子さんの『かもめ食堂』、今更ながら初めて読みました。
映画で描かれなかった背景が興味深かった。
思ったより、原作のセリフが映画に活かされているなあとも思いました。
おとぎ話、でしたけれど。
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by kuni19530806 | 2013-09-19 23:06 | 読書

深海展に行く   

原因不明の腰痛で再入院した義母の痛みの元が圧迫骨折だったと判明して5日経つが、自分の脱力感と後悔がいっこうに収まらない。
そこに実父の病状悪化が重なり、本当にごちゃごちゃしてきた。
何度も言っててしつこくて申し訳ないが、主治医の苗字が同じだし。
しかも昨日知ったが、名前も途中まで同じだった!
大と大輔。
こんなことってあります!?


そんななか、やさぐれてばかりでもナンだしと、お誘いいただいたので昨日、国立科学博物館の「深海展」に行ってきた。
面白かった!
でも、常設展の方が印象的だったかも。
36○シアターは浮遊感が楽しかったが、すごくお腹が空いていたせいで、酔いそうになった。

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by kuni19530806 | 2013-09-11 22:23 | お出かけ

こんなわたしで、ごめんなさい   

『こんなわたしで、ごめんなさい』(平安寿子/著)を読む。

上手すぎる!
上手すぎて鼻につくほど。

7作からなる短編集。
連作ではないものの、どのヒロインも「生き下手」で、自分の近くにいたら正直うっとうしいタイプぞろい。
とにかく、心理描写の的確さ、展開の自然さ、それなのに先が読めなさ、には舌を巻いてしまう。
こういう小説を書かせたら本当に上手いなあ、平さん。
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by kuni19530806 | 2013-09-07 21:16 | 読書

カフェのハシゴ   

前から一度行きたいと思っていた水道橋のアンチ・ヘブリンガンに行って来ました。
場所はちょっとわかりづらいけれど、好きなタイプのお店でした。
パスタ、大盛りにすればよかった。

そういえば、最近読んだ、後藤由紀子さんの「これまでも、これからも」好きなもの
という本にもこのお店のことが載ってました。
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この本、けっこう好きだ。
後藤由紀子さんも、なんだか以前より好感が持てるようになりました。
別に嫌いなわけじゃなかったけれど、ナチュラル優等生という感じがして、でもご本人のビジュアルはマダム風が似合いそうじゃね?と思ってて、私の中ではなんとなくしっくりしてなかったのですよね。
でも、最近はしっくりしてきた感じ。

アンチ・ヘブリガンの後は、HINATA-YAという喫茶店へ。

ここも良かったなあ。
3時間ぐらい居てしまった。

暑さもちょっと和らいだし、久しぶりに友達と会っておしゃべりも楽しかったし、リフレッシュしたー!
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by kuni19530806 | 2013-09-06 20:32 | お出かけ

ドラマあれこれ   

NHKのドラマの番宣がなにげにすごくないですか。
「夫婦善哉」と「ガラスの家」、なんだかもう見たような気、どころか、胃もたれしてゲップが出そうです。
どっちも本放送(というのか?)は全く見てないのに。

これは多分に、双方とも内容がheavyだから、ということもあるでしょう。
さらっとしたドラマの番宣なら、繰り返されても「しつこいな!」ぐらいで済むのに、どっちも男女の機微を激しくねっとり(だけじゃないだろうけど)描いたドラマのようなので、空腹でもないのに「これ、食べてみな!」と執拗に脂っこいモノを勧められているようで食傷気味を通り越して、膨満感を覚えてしまう。
なんか今は、そういうドラマを見たい気分じゃないんだよねえ。

そんななか、「あまちゃん」にはすっかりハマっています。
ハマる、という言葉がしっくりする自覚を持った視聴者です。

震災の前日から当日の緊張感は凄かったなあ。
特に地震前の思わせぶりな描写は「ユイちゃん、もしかして・・」を筆頭に、こっちをやたらドキドキさせやがりました。
クドカンの術中にハマったことが癪なくらいです。


ここ20年ぐらい、あまりテレビを見る方ではなくなっていて、特にドラマは数えるほどしか見てません。
子どもの頃は正真正銘のテレビっ子で、ことにドラマ好きだったことを思うと、自分でもちょっとフシギなくらいですが、だからこそ、今ドラマを見ると、自分の見方が変わったことがすごくわかる。

昔は、どちらかというと、予定調和な展開に安心する視聴者でした。
なにも、水戸黄門や大岡越前が好きだったわけではないけれど、「ありがとう」にしろ「寺内貫太郎一家」にしろ朝の連ドラにしろ、ハラハラドキドキはあっても、最後は収まるべきところに収まり、茶の間でお茶をすすってホッとするみたいなところに落ち着く世界がけっこう好きだったのでした。

描こうとしているものがわかりやすい、面白さが言葉にしやすいドラマ好きだった、とでもいいましょうか。
なので、実は後期の向田邦子さんのドラマはそんなに見ていないのです。
ちなみに、「北の国から」もちゃんとは見てない。
「前略おふくろ様」や「男たちの旅路」は大好きでしたが、むしろ例外だったかも。

木皿泉さんのドラマを見て以降、なんだか往年のドラマらしいドラマにますます魅力を感じなくなってしまった。
たとえ波乱万丈な一代記的なドラマでも、カーネーションのように、こっちの予想を細かく裏切ってくるような、あまちゃんのように、作り手と演じ手が楽しんでやっているような、そして本筋ではない細部に制作者のこだわりとか矜持が見て取れるようなドラマが面白いと思うようになりました。

主たる展開や登場人物の行動、心理に感情移入するというより、本筋にはあまり絡んでこないセリフとかなにげない表情とか、テーブルの上に何があるか、本棚はどんな風になってるかが垣間見えそうなドラマの方が面白い。
木皿病?

そんなわけで、ミタさんも現在の半沢さんも全く見てません。
ミタさんと半沢さんのドラマに制作者の矜持が見えないと思ってるわけではなく、そもそも見ていないのだからそんなことはわからないわけですが、インパクトのある人物や出来事が前面のドラマは、近景がくっきりしている分、遠景は見えにくそうで、遠景をいちいち想像したい私には、圧が強すぎてついていけなさそうで、ハナっから遠慮してしまうわけです。

それにしても、「あまちゃん」での震災時のジオラマの使い方には目を見張ったなあ。

そして「ガラスの家」の井川遥に違和感。
こんな顔してたっけ??
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by kuni19530806 | 2013-09-03 22:16 | テレビ

壷中の回廊   

松井今朝子『壷中の回廊』を読む。

今朝子さんは、遊郭や歌舞伎などの伝統芸能に造詣が深く、それをモチーフにした時代小説を数多く書いていますが、今回は昭和初期、あの関東大震災からようやく復興してきた昭和5年の東京は木挽座(歌舞伎座がモデル)が、いろんな意味での舞台です。

今回は正面切ってのミステリー。
木挽座の立女形、俳優倶楽部の会長でもある六代目荻野沢之丞の愛弟子、荻野寛右衛門が、舞台中に毒殺されます。
以降、殺人事件が続きます。
それを、大学講師で狂言作家の末裔である桜木治郎が図らずも素人探偵の役割を担わされ、事件の核心に迫っていかされることになるわけですが、世の中が急速に右傾化し、特高の「アカ」弾圧が激しさを増す不穏な時代設定が、事件の不穏さと相乗効果になって、その不気味さたるや、さすがー!な世界です。

ただ、ミステリー的には物足りないっちゃあ物足りなかった。
肝というか、事件の核心にいるある人物の登場が少ない、というちょっとした不満も。

でも、それを補って余りあるのが、真相が判明した後の最後の10ページ。
ここが私にはメチャクチャ素晴らしいと思えました。

真相が判明→解決→スッキリ、ではおよそないけれど、それでも人は過去や未来を背負った現在を生きて行かなくてはならない、そのやりきれなさというか、たくましさというか、物悲しさが集約された、秀逸なラストだったと思います。
堪能。
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by kuni19530806 | 2013-09-02 22:22 | 読書

キャッチャー・イン・ザ・ライブラリー   

明日、あの「キャッチャー・イン・ザ・ライブラリー」の第1回を「別冊!どうする?40代からのファッション&生き方」で配信(という言い方でいいの?)します。
あの、なんて言われても、ナニがあのなの?とお思いの方もいらっしゃるやもしれませんのでざっくり説明させていただきますと、2005~2010年までいた図書館で作っていた図書館だよりに掲載するために自分が書いた小説(のようなもの)です。

なんで今更?という理由については、「別冊・・・」に書きました。→ これ

毎度おなじみの「浅はかな思いつき」の賜物による掲載ですが、よかったら読んでやって下さい。

こういう告知について、自分は長いこと積極的ではありませんでしたが、「別冊・・・」に参加してみて初めて、告知自体が、関わっている人達の労力や協力や気持ちに応えることにもなるのだと知りました。
なので、告知してみました。
明日、ほぼ11時更新です。

あ、イラストは、図書館だよりに掲載時と同じで、みーる嬢によるものです。
このイラスト、すごく好き。
描いてもらってうれしかったんだ。
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by kuni19530806 | 2013-09-01 22:09 | インターネット