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最近読んだタイトルの長い本   

『放っておいても明日は来る 就職しないで生きる⑨つの方法』高野秀行著
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これは実に実に麗しい本でした。
著者が講師になった上智大学の「東南アジア文化論」講座の講義録ですが、8人の東南アジア生体験者との対談形式になっています。
これが滅法!すこぶる!面白いです。
ちなみに、9章めは高野さん自身の講義、という構成です。

自分はハタチの頃、藤原新也や沢木耕太郎の本で社会や世界の広さを知らされた気になった部分がありますが、今のハタチがこの本の8人の話で高野さんの言うような「普通の就職が上手く行かなくても『最悪はここ』だと思えるなら、それは究極のセーフティネットと言えるのではないか」に同意できるとしたら、その一点だけで「今のハタチが羨ましい」と思えるくらい、私にとっては麗しい本でした。

そう、人生のほとんどは成り行きです。
明確な目標を設定してそれに邁進することはもちろん立派ですが、それが不首尾に終わったとき終わりそうなとき、成り行きに抗わずどう転べるか・・そう考えると、これは何も若者のためだけの本じゃないことがわかります。

折に触れ、読みたい逸本(←こんな言葉はないっすかねえ)です。


『大人になるほど愛される女は、こう生きる』斎藤薫著
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斎藤薫ウォッチャーを標榜する私ですが、これはどれもなじみがある人生訓だ・・と思いきや、女性誌Graziaに掲載されたものが主だそうなので、それも当然。
しかし、すごいタイトルですね。
しかもサブタイトルは魂論「恋愛」です。
背徳こそ真なりとか、“肌見せ”は女の必須とか、センセーショナルな文言が並んでいますが、内容はいたってまっとう。
いや、背徳を奨励するような文章はまっとうとは言わないのかもしれませんが、斎藤薫マジックにかかると狡猾さや赤裸々感が払拭され、すんなり頷けるわけですよ。
これまた才能ってことですかね。

しかし、いやはや、なんだか、でもあるわけですが。


『帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。』高山なおみ著
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著者はお料理の人として、「日々ごはん」の人として、女性にはつと有名なようですが、一般的知名度はどうなんだろう。
雑誌「天然生活」でちょっとそそられてこの本を読んでみましたが、私はこの手の女性はちょっと苦手だ。
よしもとばななと共通する匂いがする。

敵を増やしそうですが、家事(料理)に造詣が深く文章もお上手な、ある一部の女性ってめんどくさい。
料理の蘊蓄を語られるのは全然かまわないのですが、なんていうのかなあ、ナチュラルテイストのお洋服を着て、エコに関心が高くて、もちろん自然食に詳しくて、おやつなんかも手作りをして、梅干しとかぬか漬けとかをやっていて、でも「自分はそれだけの女じゃない。実はもっと多面的なのです、特に感受性方面が」と文章のあちこちにちらつかされるのがうっとうしいんだよなあ。
そういう人に限って、ナチュラルメイクで一見達観したようなビジュアルで写真に収まっているんだけど、なんか企んでる表情をしてる。
文章では、私生活に関して、唐突にちょっと意外なカミングアウトをしたり。
それがフィクションなのか事実なのか曖昧で、読み手を混乱させる。
ぜんたい、どっちなの?と聞こうもんなら「どっちなのかそんなに重要?」と返されそうだ。
ああ、うっとうしい!

あ、もちろん偏見で極論っす。
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by kuni19530806 | 2010-10-31 12:29 | 読書 | Trackback | Comments(0)

一週間   

この一週間、いろいろありました。

引っ越し先での仕事だけでも充分いろいろあったのに、それ以外でも

①日曜日は久々に夫のライブに行き

②職場健診で引っかかったので、翌日は恒例の(?)血糖値の推移検査で血を3回抜き

③その翌日は突然、じんましん(かぶれ?)で顔が腫れてお岩さんのようになり、血糖値を検査したクリニックの隣の皮膚科にも行き

④そのまた翌日、忙しいわ顔が腫れてるわだったので、「どうしてもこちらでの仕事の手が離せないから」と本社(?)での担当会議に欠席の連絡をしたら、本社のリーダーの女性にかなりイヤミを言われ

とか、まあいろいろでした。

①は、今回はバタバタしていたこともあって、私は個人的にはどなたも誘いませんでしたが、ライブハウスの近所に住む同僚のOさんにだけ軽く声をかけたら聴きに来てくれました。
秩父での芋掘り帰りに、芋を持って。
芋は翌日、大学芋にしました。
我ながら美味でした。
きっと、芋が新鮮だったからです。

②は、HbA1c※(ヘモグロビンエーワンシー)という、直近1~2ヶ月の血糖値が、去年はセーフだったのが今年はアウトになり、精密検査送りになりました。
去年と今年は0.1しか違わないんですが、どうやら基準値が今年から変わったらしいです。
ま、アウトはアウトですからねー。
検査に行った医者は家から徒歩5分のところにある内科ですが、「糖尿病専門医」とのことで、2006年の日経の「評判のいい病院 糖尿病医部門」で全国第3位になったとの告知。
なんだか微妙に微妙ですが、その先入観は別としても、とても感じよく、ていねいに説明してくれるお医者さんでした。
これから通うことになるだろうし、医者のキャラは大事だ。

③は原因不明。
新しい建物のホルムアルデヒド?とか、逆に古い本の揮発剤?化粧品?食べ物?疲労?ストレス?などなど、諸説入り乱れて(?)ますが、アレルギーであることは間違いないようです。
皮膚科では特にアレルギー検査はせず、「そのどれかでしょう。もし3日分の飲み薬と塗り薬で回復しなかったらまた来て下さい。検査をします」とのことでした。
ちなみに、こちらの医師は色っぽい女医さんでした。
鈴木京香風。
もったいない感じ。
なにが?ですけど。

腫れは翌日、かなり治まったので、たぶんもうこの案件で女医さんのところには行かないと思います。
なので、原因もうやむやのままだと思います。
現在は、若干の痒みと、腫れたところの皮膚が戻ったのが、シワシワというか、ボロボロというか、とにかく老け顔です。
ま、腫れが退いただけでもよかった。
けっこう、かなり、なかなか、とにかく、悲惨な顔だったのです。
今、引っ越し先にはいろんな人が入れ替わり立ち替わり来ている状況ですが、面識のある人に軒並み、気の毒そうに指摘されましたよ。
初対面の人は、もしかしたらひっそり「DV?」と思ったかも。
目の上がイチバン腫れるという、最もありがたくない症状だったもので、とにかく目立つ目立つ、でした。
仕事がこんな時期じゃなかったら、完全に休んでました。

④は想定内のイヤミではありましたが、来週、別な会議で本社に行く予定があるので、そのときにリーダーに遭遇しちゃったら「あら。今日は来れたのね」と言われるんだろうなあ、別にいいけどさ。
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by kuni19530806 | 2010-10-30 23:32 | その他 | Trackback | Comments(0)

一気に秋深し   

仕事が一気にあわただしくなりました。
今までも充分あわただしかったのですが、オープン準備の一部を請け負う委託会社のスタッフが15人、20日から現地(12月にオープンする建物)に入りました。
週明けには私達も正式に引っ越しますが、この一週間は、間借り場所と現地を行ったり来たりしました。

この往復、どちらも交通の便が悪い場所にあるので、それだけで物理的に疲れました。
スタッフへの仕事の説明もくたびれました。
それと、なにより足が疲れます。
2ヶ月ぐらい、ほとんど歩かない人生だったので、めっきり脚力が落ちました。

10月に入ってからはヨガを復活し、柔軟度は一応、骨折前に戻ったようですし、加えて腹筋や腕立てもしていますが、足の運動はまだあまりしていません。
今月末の職場のテニスにも誘われましたが、テニスはさすがに年内は止めとくことにします。
今、気分はクルム伊達公子モードなので(どういうモードだ!?)、テニスをやりたいんですけどね。


現在、オトモダチのお母さんが何人も闘病中です。
年齢はそれぞれですが、どうして急にこうも立て続けに!?と思います。

身内の病気は、それまでの自分の平穏な生活がいかに薄氷の上に成立していたかを思い知らされることになったりします。
思い知らされたからといってどうしようもなく、どんな思いが渦巻いても、要は、目の前の現実をひとつひとつやるしかない、そんなことはわかっている。
でもやはりいろいろ考えてしまいますよね。

たとえば、親の庇護というのは、なにも金銭的な援助や身の回りの世話や精神的な援護射撃、などなどを指すのではなく、ただただ元気に存在してくれていることそのものだーと気づいたりしませんか。
たとえ、必ずしも友好な親子関係じゃなくても。

元気でいてくれたら、多少口うるさくても物わかりが悪くても反面教師でも、子どもはある程度、自分本位の生活を構築できます。
ちょっと邪険にしたり忘れたり無視しても大丈夫な基礎体力・気力のある親であれば、子どもは安心して自分の人生をやれるわけです。
成人後の子どもにとって、実はそれが何よりの親の庇護なんじゃないかと思うわけです。

それって本当に、幸せでありがたいことだと思います。
そして、その幸せは、親が健康を害して初めて気づくのがふつうです。
病床の親を見て猛省させられる。
そのありがたさにもっと早く気づいて、もっと親を大切にすればよかった、と思ったりする。

でも、親をいたわったり大切にする必要性を感じなかったことが何よりありがたかったわけですから、それまで気づけないのは当然なのです。
早々と気づいて、健康で元気な親に日々感謝して暮らす親孝行な子どももいるにはいるでしょうが、たいてい、それは親がよほど高齢か、過去になにか、家族が結束する必要性があった場合に限られるような気がします。

ですから、親が倒れても子どもは罪悪感など持たない方がいい。
これは、10年前に自分が母親にやたら罪悪感を覚えた経験上、思うことです。
病床の親に対する罪悪感なんて、誰も救わないし喜ばないし意味はありません。
自分を追い詰めないで目の前の一日一日をふつうに暮らすしかないし、それがイチバンです。
ホント、そうなんだよ。
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by kuni19530806 | 2010-10-23 22:41 | その他 | Trackback | Comments(2)

伊達さんの試合をTVで見て衝撃を受ける   

いやあ、本当に凄い試合を見ました。
TVですけど。

先日終わったHP JAPAN WOMEN'S OPEN TENNISのファイナル、セミファイナルを、今日と明日のCSのgaoraで放送します。
今夜は準決勝でした。
第2試合は、クルム伊達公子VSシャハール・ペアー。
これがですね、きっとこれからも何度も言っちゃうと思いますど、本当に凄い試合だったのです。
もしかしたら、私が今までTVで見た全てのテニスの試合の中でイチバン凄かったかも。

イスラエルのペアー選手は、今、上り調子の23才で、現在の世界ランキングは13位。
かたや伊達さんは現在、50位ぐらい。

伊達さんは前日の準々決勝で、ランキング8位のサマンサ・ストザーをフルセットのタイブレーク(テニスの1セットは6ゲーム先取ですが、6-6になった場合、次のゲームは従来の4ポイント先取ではなく、7ポイント先取方式をとり、これをタイブレークと言います)で破りました。
これも聞きしに勝る凄い試合だったらしい。
でも残念ながらこのクオーターファイナルの放送はなく、ペアーとのセミファイナルからの放送となりました。

準決勝、立ち上がりの伊達さんは決して調子が良くなくて、誰もが「昨日の死闘の疲れが残ってる」と感じるような出だしでした。
涼しげに走り回るペアーと違って、伊達さんは汗はしたたり落ちるし、表情も暗い。
ま、伊達さんはいつもそんな感じなんですけどね。

とにかく、ペアーはすこぶる調子良く見えました。
フットワークが凄くて、伊達さんがどんなに厳しい場所にボールを返しても追いつく。
そして、お返しのようにもっと厳しいボールを打ってくる。
伊達さんも善戦していたものの、あまりにペアーに穴がなく、じわじわ点差が開く序盤の展開でした。

が、突然、伊達さんのスイッチが入った。
まさに点灯!という感じで、まるで眠れる獅子が起きるように(手垢にまみれた比喩でスミマセン)、急に伊達さんの動きがシャープになりました。
これ、私は「観客と審判」のおかげかと思いました。

試合中の伊達さんは正直言って怖いです。
完全に試合に集中することを最優先にしているせいでしょうが、サーブ時に不用意に声を出したり視界の中で動く客に対しては、邪魔するなとばかりにおもいっきり睨みつける。
自分に不利なジャッジをした審判にも噛みつく。
意にそぐわないとボールを足で蹴飛ばすこともたびたび。

それは見ていて決して美しいものではないし、「怖え~」と思いますが、今回はそれをきっかけに、アドレナリンが大量に分泌したように思います。
一気に動きが良くなりました。
とはいえ、1セット目は間に合わず、ペアーが先取。

そして第2セット。
伊達さんの立ち上がりはまたちょっと低空飛行で、おまけに、過酷な連戦のせいか膝が痛み出したらしく、膝を押しながら顔をしかめるシーンも出てきて、ペアーにリードを許します。
そしてついにメディカルタイムアウト(ケガなどの治療のための時間の要求)をとります。
この時点で、もしかしたらこのまま棄権かも、棄権しなくてもこの状況ではもう勝ち目はないだろう、という気配が漂いました。
そしてアイシングをして、痛み止めらしき薬を飲み、試合再開。

ここからが凄かった。
まるでリセットされたかのような伊達さんの動きが良くなり、怒濤の快進撃が始まります。
なにが凄いって、ペアーも明らかに調子がいいのに、というところ。
しかも彼女はメンタルも強い選手らしく、伊達さんに対して冷静に、もっとも有効な形で攻め続けている。
なのに、伊達さんがそれを上回る動きをする、そこに圧倒されました。

ホント、物凄いラリーの応酬だったんですよ。
実況アナウンサーも解説者(森上さん)も「凄いです!」としか言えなくなってしまいました。
早いラリーでもどっちにもミスがなく、決め球はどれもラインぎりぎりで、お互い退かない。
そこを伊達さんが凌ぎ続け、じわじわゲームを連取し、タイブレークもものにし、第2セットを取り返しました。

いやもう、見ているこっちも疲労困憊な試合でした。
私など、結果がわかって見ているくせに、緊張感が尋常じゃなく、この時点で既にくたびれてました。

その緊張感は第3セットも続き、一進一退の攻防。
どちらも崩れないし諦めない。

・・・なんなんでしょうかね、この精神力は。
いろいろ穿った見方をした挙げ句、要するに「究極の負けず嫌い」でしかないのかも、に落ち着いたりもしますが、3時間の試合の、2時間59分までどちらが勝利してもおかしくない試合を、一瞬たりとも諦めずにするパワーっていったい!?
畏怖の念すら覚えました。

伊達さんは決勝で敗れるわけですが、今日のTVを見て、私はショックでした。
それは、自分の毎日のふがいなさを反省して云々、とかいうわかりやすい方向からのショックとはちょっと違って(それもありますけどね)、自分が日頃、自分自身や周囲に抱く「限界」や「常識」や「理想形」や「落としどころ」や「達成感」や「円滑さ」といった、とにかくモロモロの認識が、幻想で砂上の楼閣でおままごとだったと知らされたみたいな、おおげさですけど、そういうショックでした。

半世紀も生きた人間にあらためてそんな根本的な命題(?)を突きつける試合をする伊達さんは、やはりとんでもない人です。
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by kuni19530806 | 2010-10-19 23:54 | スポーツ | Trackback | Comments(0)

本の雑誌2010年11月号を買う   

私も「本の雑誌」11月号を買いましたよー
と特定の方に言ってみる。
そう、特集が「カフェで本を読もう!」なので食いつきました。
きっと今号は売れ行きがいいのではないでしょうか。
元気かなあ、浜本発行人。

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おじさん三人組がおしゃれカフェに挑戦!に私も笑いました。
おしゃれなカフェって中高年にはハードルが高いですからね。
居心地のいい店の条件が「頼むものが三つしかない」って説得力があります。
「スタバに教えてやりたいよ」も同感です。
私も、ひとりではスタバに行けない人間です。

とはいえ、ひとりで喫茶店に行くのは好き。
私もムック「渋カフェ」を読んだりしていますが、自分のお気に入りの喫茶店は、地元のルミーノと、岩本町のアカシヤ、阿佐ヶ谷のKEGON、とかかなあ。
チェーン店でいえば、ヴェローチェが居心地がいい。
特に岩本町の。
空いてるし。
静かなので読書が進みます。
ここは前は、二六堂という本屋さんだったんだよなあ。
同じ通りに15年前ぐらい(たぶん)に書泉ブックタワーができて、でもしばらくは頑張ってたけど、秋葉原駅前にヨドバシのでっかいビルができ、そこに有隣堂まで入っちゃったらついに力尽きてしまった感じ。
あれ?
二六堂はヨドバシができる前に閉店したんだっけ?
いずれにしても、二六堂は、書店と薬局が繋がってるような、ちょっと変わった本屋さんで、文庫が充実していてけっこう好きでした。

そんなこんなで久々に本の雑誌を読んで、「自分はプロの物書きになろうなどと本気で勘違いしなくてよかったな」とつくづく思いました。

本の雑誌で原稿を書かせてもらっていたのは10年ぐらい前ですが、最初はすごく楽しかった。
「闘魂の夏」という特集のときはしょっぱなが私の文章だったりしたのですが、アレなんて、今思うと30分ぐらいで書けて、周囲の評判も上々で、自分でも気に入って、その後、大好きな飯嶋和一さんの『汝ふたたび故郷に帰れず リバイバル版』発売時の広告にその自分の文章の一節が引用されるという、今でも信じられないおまけまでついたのでした。

自分が常連投稿をしていた三角窓口のページでのコラム連載も楽しかった。
編集部の女性がつけた「ゾロメ女の逆襲」というタイトルにはビックリしたし、きっと私のコラムの評判はかんばしくなかったんだろうけれど、書くのは全然苦にならなかったし、終わったときは正直、残念でした。

でも、それ以外で自分が本の雑誌で書いたものはしょぼかった。
三角窓口に投稿していた文章の方がずっと面白かった気がします。

要するに、自分は、不特定多数ではなく特定少数向けの文章でしかその実力を発揮できない人間だと。
この「実力」は、一般的なそれとは違って、いわば、「自分の中にあるわずかな面白味を文章に起こす実力」みたいな感じかも。
私はそれを、たくさんの人に見せる才能がない。
知り合いや、知り合いの知り合いぐらいの、ちまちました範囲にしか書けない。
闘魂の夏やゾロ目女の逆襲は、実は特定の人に向けてしか書いてませんでした。
だからこそ楽しかったんですよねえ。
もちろん、それ以外の依頼原稿も同じスタンスで書こうとはしましたよ。
口幅ったい言い方ですが、それが「自分の個性」だと思ったりしてたもんで。
でも、池や沼では舟を操れても、海に出ちゃうと漕げない、みたいな感じだったんだと思います。

もしかしたら、私の足りなさはもっと別な箇所で、もっと根本的な欠落なのかもしれませんけどね。

というようなもろもろを思い出した本の雑誌2010年11月号でした。
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by kuni19530806 | 2010-10-18 23:46 | その他 | Trackback | Comments(7)

連続鑑賞   

昨夜は、CSで7時から9時まで映画「めがね」を見て、9時から地上波日テレで木皿泉脚本の「Q10キュート」を見て、11時から1時まで、またCSで「トウキョウソナタ」を見ました。

「めがね」は二度目。
初回より楽しめたかも。
この映画は料理がメインだったりします。
もちろん(?)あの飯島奈美さんがフードスタイリストをやっています。
豪快に肉を焼いたり海老を頬張るシーンもよかったけれど、ふつうのパン食の朝ごはんが妙に美味しそうだったなあ。
夕食直後に見たのに、食べたくなりました。

今回、印象的だったシーン。
市川実日子ちゃんが小林聡美に軽く嫉妬するところ。
実「いつまで居るんですか」
聡「決めてません。飽きるまで」
実「早く飽きて下さい」
聡「えっ!?」



「Q10」は一応、学園が舞台のドラマです。
人型ロボットが登場します。
AKB48の人がやってますが、メイクさんが上手いのか、ホントにロボットみたい。

「すいか」とシチュエーションが全く違うものの、共通項をいくつか発見。
・主人公の初登場が、目覚ましで起こされるシーンであること。
・主人公が子どものときに「人類滅亡」の話を持ち出していること。
・「新しい世界がはじまった」がテーマになっているっぽいこと。
・白石加代子さんをテレビで見るのも「すいか」以来かも。

SOSのシーンが唐突だったし、今後も続けて見るかは微妙な感じですが、木皿ドラマはそうそう見ることが出来なさそうなので、忘れないなら見ようっと!?


そして「トウキョウソナタ」。
暗い!
とにかくめちゃくちゃ暗いです。
ラストは希望を感じさせるけれど、今ひとつ何を言いたいのかよくわからない映画でした。
いや、ふつうに考えれば「絶望の果てのささやかな希望」ってことになるのでしょうが、そう思っても、やはりよくわからなかった。

それと、小泉今日子に大学生の母役は合わないような。
年齢とか演技力ではなく、つらがまえというか家庭的な存在感が足りない感じ。
次男役の小学生は良かった。
担任役はアンジャッシュの児島でしたが、彼のイヤーな教師も適役でした。

それにしても、香川照之と役所広司は熱演過ぎますね。
夜中に見るにはハード過ぎる演技。
張り合っちゃったんだろうか、このふたり。
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by kuni19530806 | 2010-10-17 12:29 | テレビ | Trackback | Comments(0)

2ヶ月半ぶりのカノン   

バイオリンの練習をする。
今この日記で確認して知ったことですが、7/31以来、実に2ヶ月半ぶりでした。
今まで2年間、コンスタントに月に3~5回のペースでやってきたので、こんなに間が空くのは初めてです。
それも全て、私の骨折のせいです(>_<)

久しぶりの練習は、楽しくて気持ちよかったです。
「カノン」も思ったよりは弾けたしね。
もっと、なんていうか完全にリセットされて、一からやらなきゃならんだろうと思ってたので。
ま、細かいところは全然弾けてないんだけどね。


前会社テニス部からのお誘いで、仲間内のコーチ的存在だったK野さんが結婚退職をするのでその送別会をやる、とのこと。
ちなみにK野さんは男性で40代で、結婚は2度目です。

前会社のテニス部は会社のオフィシャルサークルでしたが、M田さんという部長があまりにだらしなかったので、私が在籍当時は存亡の危機に直面していました。
それを救ったのが、何を隠そうこの私と2名の男性だったのでした。

会社からコート代や補助金をもらうには、然るべきフォーマットで毎月の活動報告書を作り、コート代の領収書を貼付して毎月5日までに総務に提出しなければならないのですが、M田部長(当時20代後半)はほとんどその事務処理をやっていなくて、コート代はもちろん、年間20万ほど出るはずの補助金も次年度はもらえそうにない状況でした。
で、私が立ち上がったわけです、自分がタダでテニスをやりたいばかりに。

M田部長のケツを叩いて溜まっている領収書を出させ、全ての書類を整えてOKにしてから、有志に言いました。
「テニスやろうよ」と。
そして、部長は頼りにならないので、頼りになりそうな2名に声をかけました。
几帳面なN島さんという男性にはコートの予約と部員への練習日連絡係を、そしてK野さんには練習でのコーチ役をお願いしたのです。

そんな経緯があったので、私は今もデカい顔で前会社のテニスの練習に参加しているという部分もあるし、N島さんとは今もたまにくだらないメールのやりとりをしていて、去年建てた新居にも押しかけたりしました、ハイソ過ぎてくつろげなかったけど。
K野さんは・・というと、最近は連絡を取り合っていませんでした。

彼は現在、たぶん40代なかばだと思うのですが、協力し合ってテニス部を復活させた当時は30代後半で、小柄なもののけっこうイケメン(世間的評価では)で、テニスがめちゃくちゃ上手くてコーチの経験もあり、ついでにいうと離婚したてでした。
その離婚というのが、絵に描いたような「奥さん寝取られの巻」で、テニスの合宿に行ったがなんとなく胸騒ぎがして泊まらずに帰ったら、自宅のベッドには別な男がいて、修羅場があって、男は半裸でマンションの窓から逃げてったというウソのような話で、これを本人が悲壮感なく淡々と語るもんだから、私は完全にネタだと解釈して、大笑いして聞いたもんです。

そして彼は、離婚後1年ほどで新しい恋愛をし、なぜか私に「彼女の気持ちが今ひとつわからないんだけど」と相談を持ちかけてきました。
最初、「折り入って聞いてもらいたいことがあるんだけど」と連絡が来たときは、私に惚れたかな!?と思いましたよ(ウソです)。

えーえー、会社の近くの繁華街のレストランで、ディナーをごちそうしてもらいながら彼の恋の悩みを聞いてあげましたよ。
彼女は本当に自分を好きなのかな、みたいな、まるで中学生みたいな相談で、正直、呆れました。
でもそのとき、なにがイチバン疑問だったかといえば、内容ではなく、「なんでそれをこの私に相談するんだ?」だったので、聞いたところ、彼の答えは「彼女もB型で左利きだから思考回路が似てるかと思って」でした。
イスからずり落ちそうになりました。
まもなく40男が中学生過ぎるにも程がある!と。

あれからもう6~7年。
私に相談した彼女との恋は成就せず、その後も恋愛遍歴を重ねていると噂には聞いていましたが、今回、職場結婚をし、揃って会社は辞め、彼女の実家である四国のみかん農家の跡取りになるらしい。

いやあ、なんか笑っちゃったなあ。
あ、いい意味で(^_^;)

ちなみに、当時、ある方が私に付けた○○○菌というあだ名を、ついうっかりテニス部で口にしたところ、K野さんもN島さんもなぜか大ウケし、「初対面(語感)と中身のギャップがそっくり!」と絶賛され(?)その後、しばらく私は彼らに「ピロピロ」と呼ばれていました。
何も知らない人は、私の名前がヒロミかヒロコだと思っていたらしい。
私はいまだ、自分のどこが○○○菌とシンクロするのか全くわかりませんけどね。
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by kuni19530806 | 2010-10-16 22:32 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

近況   

このところバタバタしていて、読書記録ぐらいしか日記に書いてませんでした。

このブログは、不特定多数の読み手は全く意識せず、全国津々浦々に点在(?)する(・・つってもかなり首都圏に偏ってるけど)リアルお知り合いへの私信という気持ちで書いているので、なるべく近況を報告しようと思っているのですが、書き切れない感じ。

ま、「お知り合いがどれほど私の近況に興味があるか」という根本的な問題はあるし、しかもそれはたぶんほぼ「ない!」わけですが、日記を書くモチベーションを「勝手な近況報告」に設定しているので、どこに向かってかは定かでなくても「最近、近況を書いてないや。ゴメン」みたいに感じちゃうわけです。

なので、勝手に近況報告。

駄犬マロが体調不良になり、かなり心配しました。
もう元気になったので書けますが、4~5日前は最悪の事態を易々と想定できました。
自分は思った以上にマロに依存しているなあと思い知らされました。

12月にオープンする新しい職場の建物が完成しました。
現在は、備品搬入中。
その立ち合いのために、今週は現在の仮住まい職場と行ったり来たりで疲れた。
同じ区内なのに、バス→電車→バスと乗り継いでの移動になるので、丸1時間はかかるのです。
しっかし新しい職場は不便な場所だ。
近隣の住民も口うるさいらしく、早速、いろいろ苦情が。
なんだか気が重いです。

これからオープンまでの準備やオープン後の接客など、諸々を外部業者に委託するので、その打ち合わせもいっぱいありました。
私は根っからの下っ端体質で、言われたことをただ粛々とやる方が性に合っているのに、これからは指導係みたいなことをやらなきゃなりません。
イヤだ。
とりあえず、大量のマニュアルを作らなくちゃなりません。
段取りも自分でシミュレーションせねば。
印刷物作成やフロアの具体的配置もこれから。
ああ、システムに情報を入れる作業もまだ。
発注もコンスタントにやらねば。

いろんなことを同時進行、というのが超!苦手なのになあ。

そんななか、オープン記念のイベントに、ダメ元である著名な方にお願いメールをしたらOKがとれちゃいました。
マネージャーから「人前に出るお仕事はあまりやりたがらない人なのでたぶんムリ」と返事が来たので諦めていたのですが、なぜかご本人がやる気になって下さった。
玉砕作戦だったので、OKが出てうろたえてしまったオレ。
内容を詰めなきゃならないのですが、自分が前面に出なきゃならなくなりそうで、それはちょっとねえ。
ファンだし、来て下さるのはとってもうれしいんですけどね。

この前の休みの日、新宿に行って、ルミネ1のブックファーストに2時間ぐらい滞在してきました。
ただそれだけですが、楽しかったので表記。
買った本は以下。

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by kuni19530806 | 2010-10-16 22:06 | その他 | Trackback | Comments(0)

星と輝き花と咲き   

松井今朝子の『星と輝き花と咲き』を読む。

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古典芸能と江戸風俗に造詣が深いことで有名な著者ですが、今回の舞台は明治、そして扱う芸能は女義太夫です。

女義太夫はもちろん、義太夫そのものについても私は全く知識がなく、正直言って、これを読んだ現在も、浄瑠璃との括りの違いがよくわかりません。
詩吟との違いもわからないかも。
三味線をバックに、物語を歌うように語る、でいいんですかね。

この小説のヒロインは、そんな女義太夫(女義)の第一人者として明治後期に絶大な人気を誇った竹本綾之助という実在の人物です。
この本では彼女の幼少~結婚引退までが綴られているのですが、とにかく物凄い人気だったんですね、この人。
本書の最後に画像も載っていますが、確かにきりっと涼しげな目をした美少女です。

本人は、持って生まれた自分の義太夫の才能を表現したいという本能(?)に突き動かされた単なる天才少女(?)でしかなかったのに、その実力と容姿と周りの野望がその無垢な願望を無垢なレベルのままじゃ許さず、どんどん時代の寵児に祭り上げられて行くことになります。

それは必ずしも幸せなことではないのは自明の理。
私生活のない多忙な生活を強いられるようになり、女義太夫ブームの牽引役になり、彼女らには、今で言うおっかけのような学生達が群がり、「堂摺連(どうする連)」と呼ばれ、彼らの出待ちや追っかけ行為で、綾之助は身の危険に曝されたりする。
そして、あらぬゴシップもたびたびでっち上げられる。
忙し過ぎて、心を通わせたいと思う同業者とも友達にもなれず、不本意な形で別れることになる。

継母のお勝と、早々に彼女の才能に目をつけたマネージャーのような存在の近久という男が綾之助をしっかりガードし、彼女は内面の葛藤とは裏腹に、カゴの鳥よろしく、ひたすら華やかな舞台に立つ日々を過ごしますが、そんな彼女も恋をします。

正直、この本の綾之助自身にも彼女の恋人にもさほど魅力を感じませんでした。
綾之助の才能は凄かったのだろうなとは思いますが、彼女の喜びや苦悩はとおりいっぺんの描かれ方しかされていない感じで、彼女の放つコメントの背景や、心の機微の掘り下げ方が物足りない。
それは恋愛に関しても同様で、作者の意図する距離感なのかもしれませんが、なんだか伝記を読んでるみたいでした。

ただ、まるでヒロインの人間味を補うように、お勝と近久はやたら魅力的。
どちらも、ステレオタイプなようでそうでない、言動と心理がカンタンに合致しない、多面的な生々しい存在です。
特に近久は、多く触れられていない分、むしろ、こっちの興味をそそるというか、いったい何を考え、どう思いながら綾之助のプロデュースをしてきたのだろうか、と、終盤の彼の心情の吐露を読んでも、「明察!」という気持ちにはなれず、そりゃあ人間、狡猾さと純粋さが共存して生きてるもんだよねえとあらためて思い至ったりして、そこが面白かったです。

この本を読んで、美空ひばりや山口百恵を脳裏に浮かべる人が多いのではないかなあ。
ぴったり寄り添う母や、結婚での潔い引退(綾之助はその後、カムバックするようですが、この本は結婚引退までです)は、昭和のふたりを彷彿させます。
タイトルはまさに「スター☆」だし、明治期にもこんなポジションのアイドル(?)がいたんですねえ。
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by kuni19530806 | 2010-10-15 23:19 | 読書 | Trackback | Comments(0)

実験4号   

伊坂幸太郎×山下敦弘『実験4号』を読んで、そして見る。

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これは、伊坂さんの小説「後藤を待ちながら」と、山下さんのDVD「It's a small world」のセット名です。
斎藤和義とのコラボといい、郵便小説といい、企画ものが好きだなあ、伊坂幸太郎。

どちらも舞台は100年後の地球。
火星への移住計画が進み、地球は人が減っている、という設定です。

小説は、火星に行ってしまったロックバンドのギタリスト後藤を、ドラムの門倉とベースの柴田が地球で待つ、という話です。
この時代、ロックという言葉は消滅し、代わってジャカジャカと呼ばれていますが、ロックとジャカジャカは似て非なるもの、なのだそうです。

実在のロックバンドTheピーズの1989年のインタビュー記事が物語の肝になっています。
あ、そもそもこの『実験4号』とは、彼らの曲のタイトルです。

伊坂さんは、このバンド、もしくはこの記事、たぶん両方、に触発されてこの小説を書いたことが明らかです。
確かに、魅力的なコメント満載のインタビューです。
出来すぎなくらいなので、読んでいる最中は、このTheピーズも含めてフィクションかと思いました。
村上春樹の『風の歌を聴け』のデレク・ハートフィールドの例もありますからね。

一方、DVDの方は、門倉と柴田が練習場所にしている、先生と生徒3人と用務員が寝食を共に暮らす小学校が舞台です。
この学校のことは小説の方でも断片的に語られ、シマ子先生や生徒のアビちゃん、シンちゃんの名前も柴田達の口から出てきますが、小説、DVD共通で実際に両方に登場するのは、用務員の小田斬だけです。

この学校の3人の生徒のうち、最年長のアビちゃんも火星に行くことになります。
その「卒業」までの2日間を、やる気のないシマ子先生を軸に描かれます。

シマ子先生役は、ビオレパーフェクトジェルとかのCMに出ていた竹下玲奈さんというモデルさんが演っていますが、気怠くて、何を考えているのかわからない小学校教諭(校長兼務)をけっこう印象的に見せてくれています。
3人の子ども達の演技にも好感が持てます。
特にアビちゃんは、大人になりかけた少年のデリケートさをとても自然に出しているなあ。

そんなこんなですが、小説とDVDの微妙なシンクロっぷりが、たぶん賛否両論だと思う。
せっかくのコラボなのだから、もうちょっと双方を絡ませた方がいいのに、と思う人も多いはず。
でも私は、このそっけないシンクロがけっこう好みです。
その分、想像力を喚起させられるから。

とはいえ、このオシャレ(?)な企画そのものを麗しいと思ったかというと、それはまた別です。
やっぱり、どっちも物足りません。
それは質的ではなく量的に。
小説の枚数と、DVDの時間数(40分)が物足りず、これで2800円は高いなあという感じ。

図書館では、このセットのDVD部分は許諾がとれず小説だけが貸し出されているようです。
今、検索したところ、我が居住区では1つの図書館だけがこれを購入してました。
そしてそこに現時点で21人の予約者が並んでいます。
既に発売されて2年ですから、これでも予約は減っているのでしょうが、並んでいる人々は、これがセット販売の片割れだと知ってるのだろうか、気にかかったりします。

最後に、このセットは箱入りですが、この箱の装丁はすごく好きです。
特に色味。
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by kuni19530806 | 2010-10-09 13:57 | 読書 | Trackback | Comments(0)