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冠・婚・葬・祭   

中島京子『冠・婚・葬・祭』を読む。

どんどん出ますね、中島京子さん。
今年はずいぶん読んだ印象‥って、無意識にすでに今年を総括してるよ、自分。
さすがに11月もなかばになってくるとねえ。

成人式と結婚と葬式とお盆にまつわる4つの中編です。
登場人物がカブってたりもしますが、特に連作ではありません。
どれもなかなかですが、私は「空に、ディアボロを高く」が好きです。
この作者の小説には、どこか情けない人間しか出てこない感じですが、このディアボロの主人公の男性も情けないっちゃあ、ない。
それを補って余りある魅力も、ない。
異性との出会いが出てきますが、特にそこに甘い予感も、ない。
ないないない。
なのに、妙に印象的な作品。
その「よくわからない魅力」が魅力です。
ちなみに、ディアボロというのは、大道芸人が使う中国ゴマのこと、です。
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by kuni19530806 | 2007-11-08 23:06 | 読書

図書館総合展   

パシフィコ横浜で開催されている図書館総合展に行く。
一昨年に行って以来、二度目です。

自動貸出機は職場にあるせいか、自動返却機や自動仕分け機、自動資料状態変更書架、自動予約資料受取書架、などの、ICタグを使った、どこか近未来的なあたかも「20世紀の子どもが思い描いた未来の図書館」的な展示は、正直、私はあまりそそられません。

なんかね、こんなことを言うと時代錯誤っていうか時代に逆行してるのが明らかなんで大きな声では言いづらいんですが、図書館員が実際に本に触れる機会を減らす機器の充実が図書館の未来を明るくするとは全く思えないのですよ、私は。
忙しいときは「自動配架機や自動書架整理機があればいいよね」などと冗談で言うことはあるし、そういう単純作業(便宜上、そう言います)を減らして、図書館員は選書やレファレンス業務に費やす時間を増やすべき、という考え方も理解はします。
しますが、実際に書架に足を運ばない図書館員の選書やレファレンスが的を射ているとは決して思えない。
図書館員が自分の職場の書架に足繁く通う理由は、書架整理と配架しかありえないはずなので、そういう労力を厭うくせに「自分は図書館員として優秀」ぐらいに思ってるヤツはニセモノだと認定してます、ひそかに。

ってなわけで、どっちかっていうと、自分以外の図書館員向け(実際は私がアナログなだけですけどね)の展示会という感じのする図書館総合展に、実は行くつもりはありませんでした。
なのになぜ行ったかというと、2年前からひとりで<じてんしゃ図書館>を展開して全国行脚をしている土居一洋さんのフォーラムがあったので、それが聞きたくて。

最初、予備知識は全くありませんでした。
ただ、こういうご時世、そういうターゲット向けの図書館総合展に、どうして<じてんしゃ図書館>?と、その浮き加減に興味を持ちました。
だって、これ以外のフォーラムはほとんど「これからの図書館」的なテーマ。
じてんしゃ図書館は浮きまくってた。
しかもこの土居さんはまだ28才。
当初は、自転車図書館ってのは、定年した方が、昔の紙芝居屋さんよろしく、自転車に本を積んで、近所を巡回してるのかと思いました。
それはそれで、なにかおもしろい話が聞けそうだと、フォーラムに申し込むことにしたのです。
が、土居さんはそういう人ではなかった。
詳しくはここ

実際、フォーラムでの講演を聞いて、土居さんのやっていることに百%賛同したわけではありません。
正直、話がたどたどしかったし、着物スタイルはやり過ぎだという気がしたし、あまりに直情型過ぎて危うい感じもしました。
でも、だからこそ、心に響くものもあった。
武骨さとか不器用さとか単純さがすごく新鮮で、そのへんの編集者や図書館員が言ったらむしろ裏を感じる「本にはすごい力があると思うんです」という言葉が、素直に聞けました。

彼の話でいちばんウケたのは「将来の夢は?」という質問の答え。
「狩人」だって!
でも、大笑いしたのは私だけだったみたい。
一緒に行った同僚に「すごいウケてましたよね」と言われました。
そりゃあ、ウケるよ。

主催者の朝日新聞のブースに、彼の水車型じでんしゃ図書館が展示されてました。
あの講演を聞かなきゃこれを見てもうわっつらしか響かないでしょ、という意味でも、フォーラムに参加してよかったよ。

おもしろかったです。
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by kuni19530806 | 2007-11-07 22:27 | お出かけ

最近、読んでた本   

①『火よう日のごちそうはひきがえる』ラッセル・E・エリクソン
②『生協の白石さん』白石昌則 東京農工大学の学生
③『おぞましい二人』エドワード・ゴーリー
④『手紙を書きたくなったら』木下綾乃

全部、物理的には薄い本ですが、どれもなかなか濃かったです。

①はタイトルからもわかるように児童書です。
私は児童文学には疎くて、特に外国のものはほとんど知りません。
一時期、15年ぐらい前にちょっとまとめて読んだりもしましたが、そのとき凝った作家の名前が今はもう思い出せないテイタラク。

今回読んだこれはシリーズ物で、1982年に出版されたシリーズ第一作です。
日本人には考えつかない設定です。
ぐいぐい読ませるし、いいお話です。
ただ‥動物が動物を生存のために捕獲して食料にする、というのは自然界の摂理であって、それを擬人化して「友達になったからやめる」っていうのはどうなのかなあと思うのです。
いくら児童書だからといって自分が動物を擬人化した話に今ひとつ乗れないことが多いのは、要するにそのあたりです。
上手くは言えないんだけどね。

②は、いまさらって感じですかね。
でも、おもしろかった。
コメント力があるというのは、気の利いたことや会話で意外な変化球を繰り出すことなどではなく、想像力を喚起させるコメントというか、余韻が残る一言があるか否かなんじゃないかと思いました。
「それは間違ってます」「ムリです」とコメントしたいときでも、いかにその言葉を使わずに、「間違ってる」や「ムリ」よりも強くその気持ちを相手に知らしめるか、だと。
あと、どこかふざけてることも重要ですね。
余裕こそがコメント力の肝かと。
そういう意味でも白石さんのコメント力は高いなあと思いました。

③これは一点の救いもない、タイトルのままのお話。
生まれ持った邪悪さ、心の闇、無力感、がいっぱいです。
絵がこれまた凄くて。
最初の子どもを殺した翌朝にふたりが摂る朝食のメニューがとことん不気味、薄ら寒いです。
あとがきで訳者も書いていますが、これを決めるのに作者は長い時間をかけたらしいです。
正直、子どもの頃に出会わなくてよかった、と思いました。

④先日の切手の博物館で知った人です。
私がイチバンかなわないなあと思うタイプの女性。
やっぱ、絵を描く人は文章も巧いなあ。
っていうか、心地よい絵を描くセンスのある人は、文章も心地いい。
私には基本的なセンスってもんがないので、絵はもちろん、文章にもデッサン力がないと常々思うわけです。
下北沢の旧い日本家屋のアパートに住んで、同じアパートには、これまたセンスのありそうなクリエイティブっぽい職業の女性達が住んでるって、ちょっと出来すぎじゃね!?と思いました。
好きだったドラマ、「すいか」を思い出します。
結局、うらやましいのかも。
あとはディック・ブルーナと会う、のくだりもいい感じ過ぎます。
‥なんだかんだ言って、やっかんでるみたいですね、私。
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by kuni19530806 | 2007-11-05 23:55 | 読書

Freedom   

そうそう。
ラブサイケデリコの新しいCDは相変わらずかっちょいいということは先日の日記にも書いたけど、「Freedom」という曲のPV(プロモーションビデオ)がこれまたかっちょいいんだよね。

初回限定版(って何枚?)のCDを買ったので数曲分のPVが入ったDVDがついてました。
このところ、TVは、このDVDを見るためにしかつけてないかも。
「Freedom」は、NHKのメジャーリーグ放送のイメージソングになっているので聴きなじみのある人も多いと思うけれど、歌詞の半分が日本語とは思えない、バイリンガルな曲(?)です。

拡がっていく感じがして心地よい。
それはPVにも表わされていて、KUMIさんがホントに気持ち良さそうに歌っている。
イメージ映像のアーティスト(?)達もクセモノぞろいって感じで。
このPVはここで見れます。

あ、上でウソを書きました。
TVはつけてるつけてる。
今週もヘキサゴンを見ました。
「ー」が入る国は?という問題で、上地雄輔の「ハンガリーの他にはズーラシアしか浮かばなかった」というコメントに笑った。
この人は以前、「バチカン」を「バカチン」とも言ってました。
誰かが前に、ナ行で始まる国という問題に「ネバーランド」とも答えてたっけ。
それはそれでステキ、と思ったけどね。
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by kuni19530806 | 2007-11-01 23:34 | 音楽