2014年 07月 12日 ( 1 )   

神はサイコロを振らない   

2006年1月~3月に日本テレビで放送された『神はサイコロを振らない』全9話を見る。

大石英司の同名のSF小説のドラマ化です。

1996年に離島から長崎に向かって飛んでいた旅客機、東洋航空402便が、積乱雲を避けようとしたのを最後に忽然と消息を絶ちます。
事故と断定された402便ですが、ただ一人、機はマイクロブラックホールに吸い込まれたという説を主張し、その後、勤務先の東大を追われた物理学者の山本の仮説どおり、10年後の2006年、402便が長崎空港に姿を現すところからドラマは始まります。

主人公は、東洋航空の地上勤務のグランドホステスで、10年前も支援対策室で遺族の世話係をしていた、小林聡美演じる黛ヤス子。
ヤスコの恋人哲也は402便の副操縦士、親友亜紀は402便の客室乗務員でした。

10年後、突然帰って来た402便の客と乗務員。
しかも彼らに経年の感覚も事実もなく、10年前の姿のまま。
帰って来た者、迎える者、その双方にも、航空会社にも、社会にも、戸惑いと混乱がもたらされ、そのうえ、物理学者山本は、彼らは10日後に消えるだろうと予言します。


私にとって特別なドラマ、あの「すいか」の2年半後に放送された、同じTV局、同じ小林聡美&ともさかりえ主演、同じ佐藤東弥演出、のドラマだったので、番宣を見て、おっ!と思った記憶があります。
夜の民放の1時間の連ドラでSFって珍しいし、大丈夫だろうか、とも思いました。

結局、リアルタイムでは一度もちゃんと見ませんでした。
2006年1月といえば、長兄が亡くなったときですが、それが理由だったのか、それとも、理由じゃなかったのか、は今ではもうよくわかりません。
たぶん、初回、第2回あたりは、全く視聴できる状況ではなかったのでしょう。

その後、何度かDVDで見ようと手にとったこともあるのですが、なんとなく見そびていました。

そしてようやっと今。

ドラマとしてのクオリティは私にはよくわかりません。
正直言って、このようなスケールのSFにしては視点が限定し過ぎていると思いますし、遺族や東洋航空という会社の人間の描き方が途中まではベタ過ぎる気がしないでもありません。
社会の注目はほぼ描かれていないのも不自然っちゃあ不自然。
哲也や亜紀が自分の家族にクール過ぎるし、ご都合主義な展開も多々ある。
視聴率も奮わなかったようですし、その後、知る人ぞ知る、の語り草になっているドラマ、ともあまり聞きません。

でも、私はすっごく良かったです。

なにより、主要4人、小林聡美、ともさかりえ、山本太郎、武田真治(ヤス子の弟菊介)、の人選の妙。
4人ともうまい!
山本太郎、いい役者の道を進んでいたのになあ。
演技力とはちょっと違う、役の取り込み力っつうの?
哲也は彼しか考えられない、まるで「あてがき」みたい。
女性二人も素晴らしかったし、脇を固める、遺族会会長の尾美としのり、402便の客のベンガル、儲け役とも言える東洋航空の本部長役の岸部一徳、などなども素晴らしい。

タイムスリップ物ってせつない展開になること、必至です。
あの『時をかける少女』も、原田康子の『満月』も、荒木源の『ちょんまげぷりん』も。

『神はサイコロを振らない』もかなり涙腺を刺激されました。
特に最終回、第9話は号泣。
せつなかったあ!泣いたあ!

それにしても、小林聡美と尾美としのりが一緒に出てくると、つい『転校生』を思い出しました。
二人共、いい役者になって良かったなあとしみじみしてしまった。

そうそう。
ヤス子と菊介は、すっごくいい感じの古い一戸建てに住んでいるのですが、その周辺のロケは、「すいか」のあの場所、宿河原でした。
夏じゃないあの場所もドラマに出ていたなんて!
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by kuni19530806 | 2014-07-12 21:01 | テレビ | Trackback | Comments(0)