2012年 05月 26日 ( 1 )   

007 白紙委任状   

ジェフリー・ディーヴァー『007 白紙委任状』を読む。

リンカーン・ライムシリーズでおなじみのディーヴァーがイアン・フレミング財団の依頼で007ジェームズ・ボンドの新作(!)を書いたと聞いて、最初はかなりビックリしました。
私は映画007シリーズに特に思い入れはないし、小説の方は1個も読んでませんが、007シリーズに関しては一家言どころか百家言ぐらいありそうな有象無象が世界中にたーくさん今も存命中であろうし、そういう意味ではまだ「過去の遺物」とは言えないシリーズ・・でありつつ、一方、スパイ小説という分野で言えば、下々まで携帯電話やインターネットを使うこのご時世は、イアン・フレミングの描くボンドの時代とは隔世の感があり、人物造形やら行動パターンやら情報取得方法などなど、どう設定し、どう折り合いをつけるのであろうか、と案じたりもして、早過ぎと時間が経ち過ぎが共存するという、イチバン難しい時期の無謀な挑戦なのでは?と思いました。

でも、ディーヴァーがいったいどう007の世界を継承するのかは興味があったし、彼ならばなんらかの結果を出してくれるだろうという期待も当然あって、ずっしりボリュームのある小説をわくわくしながら開きました。


イアン・フレミングを読んでなくて正解だったかも。
読んでないくせに「読んでたらガッカリしたはず」と決めつけるのはおかしいけれど、あまりにいつものディーヴァーの世界だったもので、フレミングのボンドが好きで、その世界を期待した人はガッカリしたのじゃないかと。
ちなみに、清潔感のあるボンドです。
私の印象では、ショーン・コネリーよりどっちかっていうとロジャー・ムーアかな。
別にロジャー・ムーアに清潔感があると思ってるわけでもないんですけどね。
ショーン・コネリーの渋味というかエグ味は微塵もないジェフリー/ボンドです。

ディーヴァーの小説好きにはふつうに楽しめる小説だと思います。
相変わらず、大小あらゆるどんでん返しが随所にあって、こっちも気が抜けず、でも何度も騙されました。

上下2段組の400ページ超の小説を久々に読んだ気がします。
最近、読書力がガタ落ちなので、前半はかなり時間がかかってしまったけれど、中盤以降は一気でした。
でも、ボリュームのあるガイブン(海外文学)はミステリーという味付けじゃないとなかなか読み進めなくなってしまってる。
ツイッター文学賞のガイブン1位も途中で挫折しちゃったんだよねー私。
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by kuni19530806 | 2012-05-26 20:53 | 読書 | Trackback | Comments(0)