2012年 02月 07日 ( 1 )   

エージェント6   

一部の方にはちょっとお騒がせしましたが、夫の手首は骨折もヒビもなく、捻挫というか打撲だった模様です。
見事に腫れてますが、まあ大事には至らなくてよかった。
利き手じゃないのも不幸中の幸いだった。

トム・ロブ・スミスの『エージェント6』上下を読む。
本日配信された たんぽぽ隊通信にまた乱入して、そこでもこのレオ・デミドフシリーズについて少し触れてますが、いやー今回も、前2作『チャイルド44』『グラーグ57』に勝るとも劣らない力作でした。
今回はこのミスでは3位だったようですが、ハードさではトップだったのでは?
他の海外ミスを全く読んでない分際で言ってますが。

このシリーズはなんだかんだ言って、毎回「愛」がテーマですが、今回も胸が締めつけられるような愛が描かれています。
具体的に言うと、1950~1981年という長きに渡るレオの愛と戦いの記録です。
しょっぱなこそ唐突に1950年のソ連が登場して驚くものの、その後、時系列が交錯することなく進むので読みづらさはありません。
前2作同様、どの瞬間を切り取っても緊張感いっぱいなので読んでいて疲れないこともありませんが、その上を行く面白さなので、ついついこっちも前のめりで読み走り、長さを感じませんでした。

なにより、今回はアフガニスタンのシーンが素晴らしかった。
壮絶過ぎて行きたいとは決して思いませんが、アフガニスタンに侵攻したソ連の生臭さはまるでノンフィクションみたいですし、その渦中の、長く無気力で神経症的でアヘン中毒だった駐留ソ連軍特別顧問レオが、アフガニスタンの兵士やソ連軍大尉、そして教え子のナラ、アフガニスタンの少女ザビらによって受動的ながら覚醒させられ、自分のなすべきことに目覚めていくあたりは、こっちも一緒にアドレナリンを分泌しちゃったっていうか、高揚感というか疾走感に乗せられたというか、ページをめくる指にもつい力が入ってしまう感じでした。

とはいえ、やっぱり読後は疲れたなー。
せつない話でハッピーエンドという終わり方じゃないし・・でも余韻がしばらく後を引いて、読書の醍醐味は十分でした。

前回も書いたと思うけれど、この作者、まだけっこう若いんだよね。
たいしたもんっすねえ。
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by kuni19530806 | 2012-02-07 20:40 | 読書