2011年 10月 19日 ( 1 )   

いつだって大変な時代   

堀井憲一郎『いつだって大変な時代』(講談社新書)を読む。

「小島慶子キラ☆キラ」火曜日の神足裕司がクモ膜下出血で倒れ(意識を回復したそうです)、そのピンチヒッターとして登板しているのが堀井ずんずん憲一郎です。
私はラジオで堀井さんの言ってることがいちいちよくわかります。
わかる=賛同では必ずしもないのだけれど、小島慶子さんがたまに堀井さんの発言に対して「う~ん、なんだかよくわからないけど流しちゃお」と番組を進行していることに気づくぐらいは、わかる。

彼の一貫したポジションは俯瞰係、もしくは、群集心理にもの申す係、でしょうか。
ライターとして(ジャーナリストだなどとは本人が少しも思ってないでしょうから)、何か大きな出来事があったり、誰もが同じ方向を見がちなときに、「ちょっと待ちいいな。ほんまにそうやろか?それでええん?」と言う係です。
数冊の著作しか読んでいないのに勝手に断定していますが、彼の書き手としての本業(?)はたとえ調査報告や落語評論であったとしても、ポジションはそれだと思うのです。

先日読んだ『若者殺しの時代』(講談社新書)も面白かったですが、今回のもすごく良かった。
良かった、というのはいろんな意味を含んでいます。
腑に落ちた。
目からウロコが落ちた。
気が楽になった。
などなど。

ちなみに目次は
第1章 歴史は繰り返し美しく歪められる
第2章 科学とはただの妄想かもしれない
第3章 19世紀的ハイテンション気分の果て
第4章 個性の尊重で世界はどんどん歪んでいく
第5章 子供の名前を自由に付けてはいけない
第6章 無縁社会はみんなの努力の結果である
第7章 政府も東電も「他者」ではない
第8章 だから、いつだってふつうの時代
終 章 ほんとに大変なときのために

です。
引用したい箇所がいっぱいありますが、キリがないのでしません。

腑に落ちた一例。
「本当に戦争反対だと思うなら、大東亜戦争の被害者に戦争の悲惨さを語らせてもあまり意味はない。戦争を支持した人、気分的に戦争に加担した人に当時の気持ちを語らせることの方が大事だった。それを反省もさせずに拾っておけば、当時の世論形成の基幹が見えただろう」とか。
おいそれと語ってくれないだろうけど、という但し書き付きですけどね。

最後に、今、不安な人は第7章を読むべきです。
不安じゃなかったり、原発事故に対する自分のスタンスに迷いのない人は読まなくていいと思います。
私は、なんだか気が楽になりましたよ。
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by kuni19530806 | 2011-10-19 23:14 | 読書 | Trackback | Comments(0)