喜多方記録⑤   

お昼前の磐越西線の上り会津若松行きが来なかった。

五十島(いがしま)駅付近で落石のため、というアナウンス。
落石!?

五十島は、喜多方と新潟(磐越西線終点)のちょうど中間ぐらいの場所で、新潟県東蒲原郡阿賀町の駅だ。
行ったことはないが知っている。
なぜ、知っているかというと、「いがしまのおばさん」なる伝説の人物がいたから。

このおばさんが、どういう血筋に当たるのかは全くわからないのだが、とにかく母方の祖父の親戚で、嫁に行った先がお金持ちで、でもものすごく吝嗇だとかなんとか、私の子どもの頃、ほぼ伝説になっていた。

五十島で水害があり、家が流されかけたときは、手伝いに来てくれた善意の人を「お金を盗られるから」と追い返しただの、お札を庭に並べて干しただの、真偽が定かではない話を漏れ聞いた。

なにしろ、伝説だから。

とにかく、ひどく山奥らしい、五十島。
そういう意味では、落石もさもありなん。

駅員さんに聞くと、実際に落石があったわけではなく、落石の警報が鳴ったということらしい。
でも、詳細はわからないようで、もしかしたら実際に落石があった可能性も否めない。
復旧の見通しを聞いても「わかりません」で、友人の「こういうことはよくあるのですか」という質問には「めったにありません。1年に1回ぐらいです」とのこと。

けっこうあるじゃん!!

とりあえず、会津若松で会う予定の、磐梯町在住の友達に電話を入れる。
たぶん、もう磐梯町の家を出、若松に向かっているはずだから、状況を説明せねばならん。
そもそも、電車が止まってるって、帰れるのか、私たち、みたいな。

友達の判断は早かった。
「止まってる?じゃあ、喜多方に迎えに行くから、そこで待ってて。ひとつ用事を済ませて行くから、40分ぐらいかな」

ありがたく好意に甘えることにし、帰りの乗車券を喜多方~東京⇒会津若松~東京に変更した。

そして、友達の車で会津若松に行き、5人で鶴ヶ城でお昼を食べた。
お城は紅葉がすごくキレイだった。
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バタバタと観光し、3時過ぎの郡山行きに乗って、新幹線に乗り継ぎ返って来た。

落石の影響で会津若松~郡山の電車の遅れも懸念されたが、定刻どおりに到着し、よかった。

これで記録は終わり。


いろんな思いが交錯した2日だった。

自分がかつて3年間暮らした家のこと以外にも、50代なかばの現在と10代なかばが時に共存し、その間の数え切れないほどの帰省、母親の、交通事故、側溝への転落による骨折、そして死に至る病、のときのことなども思い起こされた。

そして、喜多方の閑散とした街並みに、まるで現在すら過去のような寂寥感を覚えた。
市内全体が過去を生きているような。
もちろん、そんなことはないし、それは失礼な話なのだけれど。

でも、最後に立ち寄った会津若松がやけにわかりやすい、リアルタイムな観光地に映ったので、なおさら喜多方の寂しさが際立った。

それはそれとして
とても楽しかった。
大げさだけれど、奇跡のような時間だった気がする。
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by kuni19530806 | 2014-11-23 20:23 | お出かけ | Trackback | Comments(0)

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