首折り男のための協奏曲   

伊坂幸太郎『首折り男のための協奏曲』を読む。

すごいタイトルですけど、伊坂幸太郎の小説だと知ると、なんだか納得。
時空や時系列や人間が交錯していて、読みづらいったらありゃしない中編集ですが、それも伊坂幸太郎の小説だと知ると、まあそうよね、みたいな。

伊坂ファンが好きそうな世界だなあ。
私も、自分はけっこうな伊坂幸太郎ファンだと思っているのですが、ちょっとブランクがあったせいか、しばらくは、まるで暗闇に放り出されて目が慣れるまではその世界の状況が把握できず混乱する人、みたいでした。
でも慣れると、そんな混乱はなかったこととなり、最初から馴染んでましたやっぱり伊坂幸太郎は面白いよねこのいちげんさんにはハードルが高そうな交錯感(?)こそがたまらんのよ、という気分に。

どれもすっごく面白いです。
こういう、作者の個人的趣向やひとりよがりの達成感が前面に出ている小説って、かなり諸刃の剣だと思うのですが、そこは確固たる世界が出来上がっていてそれを心待ちにしているファンが列をなしている作家、理解と共感が得られる自信に満ちた仕上がりです。

出来すぎの妙「僕の舟」、因果応報の「人間らしく」、「月曜日から逃げろ」のからくり、祟りの話と括るとつまらないけれどつまらなくない「相談役の話」、ちょっといい話的ラストの「合コンの話」・・もよかったけれど、私は最初の2編が秀逸でした。

伊坂さん、いわれなき暴力とか、濡れ衣とか、イジメがモチーフの話が多すぎる気がするけど、伊達に取り扱い数が多いだけじゃないな、と思いました。

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by kuni19530806 | 2014-07-06 19:54 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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