クローバー・レイン   

大崎梢著『クローバー・レイン』を読む。

読んだことのない作家、かと思ってましたが、『配達あかずきん』の人なんですね。

大手出版社のエリート編集男子が、ふとしたきっかけで、昔少し話題になったロートル作家の新しい、珠玉の小説を目にし、それを出版に漕ぎ着けようと奔走するお話、です。

同じようだ、とは思わないけれど、加納朋子さんや光原百合さんと似た匂いを感じました。
清潔で優等生過ぎるきらいはあるけれど、私は嫌いじゃないよ。
心が汚れたオトナでも、存外にのめり込み、一気に読みました。

出版業界、書店業界という、作家にとっても内輪の世界を、揶揄に走らず、ギリギリいやらしくなく、読後感清々しい物語にするって難しいと思う。
力のある作家だと思いました。

だから、あえてよけいなことだとしても言いたい。
これ、なんで本屋大賞にノミネートされてないの?
書店員の方々が何を選ぼうが勝手だし、この小説が2012のベストとは必ずしも思わない。
もしかしたら、部外者が思うほど、業界がきちんと描けていないのかもしれないし、書店員がこれを選ぶと、主観や私情で選んでんじゃねーよ、と思われることを危惧したのかもしれない。
穿ち過ぎ?

そんなモロモロを勝手に憶測しても、ちょっと納得がいかない。
少なくても、この世界をこういう視点で小説にした作者の矜持に、書店員さん達はノミネートという形で応えてあげていいんじゃね?と思うほどには、グッときましたけどね、私は。

悪いけど、大崎梢さんって、一般的にはあまり知られてないと思う。
そういう人に光を当てる存在であって欲しい賞なのに、なんだかちょっと残念。
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by kuni19530806 | 2013-02-14 22:34 | 読書

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