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解錠師   

スティーブ・ハミルトン著『解錠師』を読む。

2012の海外ミステリー・ベスト1を総ナメっぽい。
はい、私もその情報で読んだクチです。
なんか勝手に、哲学風味のこんがらがったミステリーかと思ってました。
「解錠」の語感のせいでしょうか。

存外に読みやすく、十代の恋愛&主人公の成長物語になっています。
幼少に遭遇した事件のせいで口が聞けなくなった少年の饒舌(なぐらいの)回顧録という設定は、巧い!と思います。
終盤まで引っ張る「事件」の真相が、期待外れ・・というと語弊があるんでしょうが、想像どおりでちょっとも意外な感じがなく、これまた語弊があるんでしょうが、肩透かしでした。

私は同じ「成長物語的海外ミステリー」というジャンルなら、ロバート・R・マキャモンの『少年時代』の方が断然好みです。
『解錠師』を読んだせいで、また『少年時代』を読みたくなりました。

ただ、『解錠師』の解錠シーンは素晴らしいと思います。
解錠師_a0099446_10191515.jpg

by kuni19530806 | 2012-12-20 10:08 | 読書

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