最近読んだ本   

高野和明『ジェノサイド』

すっごい力作だと思う。
それプラス、アメリカの愚かさ、日本に対する憂慮などがグリグリと抉るように描かれているところは、福井晴敏の『亡国のイージス』『終戦のローレライ』を彷彿。

物語の主たる舞台であるコンゴ(旧ザイール)での残虐シーン、特に少年が少年兵にされていく過程の描写は胸が悪くなる、どころの騒ぎじゃなく、目を背けずにそこを描いてこそ、この小説の主題が際立つと作者があえて書いたのだろうと斟酌はしても、二度と読み返したくない。

日本に対する描き方が過剰なほど厳しく感じられるが、それってやっぱり自国への憂慮なんだろうなあ。
わかるけど、そして面白い小説だと思うけれど、好きな小説ではない。
そして、二度は読まないだろう。
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ローレンス・ブロック『償いの報酬』
大好きなマット・スカダー・シリーズの新作がまた読めるとは思わなかった。
前作から6年、回顧録という形式で、初期の、まだ禁酒から1年という40代のマットが帰って来た。

ディック・フランシスもロバート・B・パーカーも亡くなり、サラ・パレツキーやスー・グラフトンとも昵懇でなくなり、この6年、海外ミステリのシリーズものはジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライム・シリーズ(スピンオフもあり)ぐらいしか読んでいなかった。
でも、私は何を隠そう(隠してないけど)、マット・スカダー・シリーズがR.D.ウィングフィールドのフロスト警部モノと双璧をなすぐらい、ツートップな感じで好きだったのよ。

もはや、謎解きはもちろん、ストーリー自体、ほぼどうだっていい感じ。
ただただ、その語り口に浸っていられればそれで満足、の境地。
それのどこに問題がある?
ですね。
読み終わるのが残念だった。
次も書いてくれないかなあ。
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by kuni19530806 | 2012-12-07 19:36 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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