今、極私的に大貫妙子   

最近、大貫妙子さんをよく聴いています。
実は私は長らくこの人が苦手でした。
「キライ」ではなくあくまでも「苦手意識」。
分かりやすい「プライドの高さオーラ」を醸し出している人だと印象でしたし、今もそう思います。
それ自体は芸事に秀でた人は当たり前だと思うわけですが、大貫さんのそれには、なんだかこっちが常時ありがたがって拝聴しなきゃならないような居心地の悪さというか、極端な言い方をすると「上から目線で音楽活動してない?」みたいな反感に近いものを感じていました。
被害者意識が強すぎるか、自分。
でも苦手意識ってそんなもんじゃないですかね。

居心地の悪さや反感が消えたのは、映画「めがね」の主題歌がきっかけでした。
いわゆる「癒やされる」詞と曲調で、こういう曲に自分が立ち止まるようになったのはきっと加齢のせいです。
トシ食うといろいろ疲れますもんで。

この曲、最初に聴いたときは特に「すべてがここにある」というフレーズが心にヒットしました。
きっと、そのときはそういう気分だったのでしょう。
それから「Boucles d’oreilles」「One Fine Day」というアルバムを聴き、大貫妙子もいいんじゃない?と思うようになりました。

40年近い芸歴の方のようですし、この2枚+「めがね」程度で何がわかるかと言われるかもしれませんが、月並みともとれるフレーズに背景を感じさせる歌を作る人ですよね。

基本、饒舌さは微塵もない曲調が、昔の私には「わかる人だけが受信してくれれば充分。想像力のない輩は相手にしてない」感が強かった。
なのにテレビでごくたまに見る本人は意外と饒舌で理屈っぽく、そしてビジュアルは硬質なイメージ、だったりもして、そういうもろもろが相まって、ナニサマ?!的な印象になってました。

が、言葉少なな音楽が喚起させてくれる向こう側の風景が、「めがね」でちょっとだけ私にも見えるようになった・・・気がします。
実は、隅々まで語る方が発信者にとっては容易かも、とも。

そう思えばしめたもの!?
それが呼び水になり、大貫妙子ワールドの視界が突然拓けてくる。
啓けてくる、と書くとうさんくさいけど。

ついでに大貫さんのブログを読みました。
政治的発言をかなりする人なのですね。
予想どおり理屈っぽかった。
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by kuni19530806 | 2011-05-12 23:41 | 音楽

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