腰痛探検家   

高野秀行著『腰痛探検家』を読む。

壮絶な腰痛治療体験記です。
著者の仕事・・というか人生に対する信条(?)が「腰痛治療の探検」というスタンスでの表現方法を選び、悲惨なのにしばしば爆笑を誘うものすごく面白い本になっていますが、これは、涙なくしては笑えない、本当に地獄の体験だと思います。

いろんな腰痛治療法があるんですね。
首都圏というちょっと特異な立地条件とはいえ、カリスマや名医もその辺にうようよいる。
我が家の周辺にも整骨院や接骨院、鍼灸、治療院、がいくつもあります。
もちろん、そういう場所の顧客は腰痛患者ばかりではないだろうし、内情はわかりませんが、どこも既に何年も存続していることを考えると、需要はある、ということでしょう。

この本での、腰痛治療の洞窟、密林、絶壁、会社再建、古代文明、メビウス、最終決戦(全て著者のネーミング)はどれもド迫力です。

それにしても、高野さんは比喩が巧い。
本当に喩え上手。
特に、最初の目黒治療院(仮名)のくだりは秀逸。
効かないと思いながらついつい通い続ける自分を「ダメ女子」に喩えるのは、今年の比喩大賞候補です。

でも、こんなに診立て者によって腰痛の診断が違うとは心底驚いた。
もちろん、その治療法の違いにもビックリ。
セカンドオピニオンどころじゃない。
そりゃあ、患者も激しく混乱するよ。
それで治るなだまだしも、迷宮に入り込むばかりとあらば。

冷えとり本と同じく、民間療法、代替医療についてもとても考えさせられる本です。
でもそれ以前に・・・とにかく面白い!!

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by kuni19530806 | 2011-03-04 23:33 | 読書

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