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今夜、すべてのバーで   

中島らもの『今夜、すべてのバーで』を読む。

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この本を読むのはたぶん4~5回目。
10年ぶりぐらいに読みました。
今回は文庫を購入したのですが、この表紙・・・どうよ?
以前は、ただ、黄色の無地だった気がしますが。

今まで、読むたびに「心にグッと沁みた」もんですが、今回はあまり沁みませんでした。
いや、相変わらず面白かったのですが、今回はアルコール依存症患者のレポートを読んだ、みたいな読後感でした。
依存に至る過程や、本人にとってのアルコールのポジションが興味深かったというか。

この読後感の変化は、読んだ回数によるものなのか、年齢なのか、前回までは存命だった著者がもうこの世にはいないからなのか、よくわかりません。
たぶん、全部なんでしょうね。

私はほとんど酒が飲めないくせに、アル中小説はけっこう好きかもしれない。
ローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズや、風間一輝とか。
風間さんももうとっくに亡くなってしまいましたけどね。

アル中小説は書いていないと思いますが、風間一輝とは前世紀末に亡くなったハードボイルド小説作家繋がりでいうと、稲見一良さんも好きでした。
あ、書いてたら稲見一良さんの小説が読みたくなった。
やっぱり、1冊を挙げるなら『セント・メリーのリボン』かな。

今の仕事の本選びで、稲見さんの本を全部発注してみたのですが、軒並み入りませんでした。
予想はしていましたが、残念。
中島らもさんの本も、そして飯嶋和一さん(彼はもちろんご存命です)もけっこう入らなかった気がする。


職場は徐々に本格的な修羅場です。
遅くまで残業しているわけではありませんが、仕事の余裕のなさが波及して(?)なんだか一日中ドタバタしています。
今週末はちょっとゆっくり休めるといいなあ。

by kuni19530806 | 2010-11-10 21:13 | 読書

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