要するに私恨   

2010年の本屋大賞のノミネートは以下だそうです。

『1Q84』村上春樹 (新潮社)
『神様のカルテ』夏川草介 (小学館)
『神去なあなあ日常』三浦しをん (徳間書店)
『植物図鑑』有川浩 (角川書店)
『新参者』東野圭吾 (講談社)
『天地明察』冲方丁 (角川書店)
『猫を抱いて象と泳ぐ』小川洋子 (文藝春秋)
『船に乗れ!』藤谷治 (ジャイブ)
『ヘヴン』川上未映子 (講談社)
『横道世之介』吉田修一 (毎日新聞社)

う~ん、わからないなあ、本屋大賞。
「売り場からベストセラーを作ろう」「埋もれた逸品の発掘」が主旨じゃなかったんだろうか。
私の勘違い?
いつのまにか変わった?

最初の主旨が健在なら貴重だと思うし(今までの受賞作が必ずしもこの主旨に合致しているとは思いませんけど。リリー・フランキーとか)この主旨があったからこそ、本屋大賞は書き手と読み手を直接橋渡しする賞として、双方から今までわりと好意的に受け取られてきたのではないだろうか。
出版業界の活性化、書店発信のお祭り、という「名目」は、消費者としての読者には今ひとつ理解しづらいと思うので。
なのにね~。
1Q84という怪物を候補作の土俵に上げちゃったことで、その意味や意義をあらたに問われたりしませんかね。

でも、村上春樹や東野圭吾を選ぶ書店員が悪いわけじゃないと思います。
たぶん、主旨と、投票の際の設問がズレてるんでしょうね。
「面白さのわりに評判になっていなくて残念に思ってる小説は?」とか「応援したいのは?」とでも聞けば、誰も「それは『1Q84』です」とは答えないはず。

もし質問側に「あんまり地味な小説ばっかり出されてもなあ」という魂胆があって、設問を微妙にして解釈に幅を持たせているとしたら、それはちょっと問題だと思いますけどね。
その時点で、最初の主旨が消えることになる。
っていうか、1Q84がノミネートされちゃった以上、もう後戻りはできませんね。
本選(?)でも投票したいけど主旨に合わないという理由で選ばないのはおかしいので(だったらノミネートするなよ、だから)。

そんなこんなで、本屋大賞の方向性が私にはよくわかりません。


とかなんとか書いてますけど、要するに、私は今年度のノミネートの中に山本幸久さんの『床屋さんへちょっと』が入っていないのが不満なわけです。
私恨?
これ、私だけじゃなく、私の周囲でもメチャクチャ評判がいいもんで。
私の日記を読んでくれた人を含め、今まで計4人の知人友人から感想をもらいましたが、個々に違う、でもどれもアツイ読後感です。
ま、そのうちのひとりは夫なんですが。

夫はもちろん(!)この日記を読んでないので、なんの予備知識もなく「ま、騙されたと思ってどうぞ」と私に薦められたわけですが、寝る間を惜しんで読んで、「も一回読まないと」と現在、再読中のようです。

『床屋さんへちょっと』がノミネートされていたら、本屋大賞も見る目あるじゃん!よし!と思ったかもねー。
いや、思ったねー。
これを入れないなんて、たいした賞じゃない、ぐらいに思ってるわけですね。
やっぱ、私恨だ。
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by kuni19530806 | 2010-02-24 23:10 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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